ヒサゴ沼避難小屋

ヒサゴ沼避難小屋について

ヒサゴ沼避難小屋（ヒサゴぬまひなんごや）は、北海道新得町に位置し、大雪山系の化雲岳から南へ約2kmの距離にあります。この避難小屋は、1982年に建設されたもので、現在は管理人が常駐していない無人の施設です。

基本情報と利用方法

この小屋は、最大30名まで収容できる宿泊棟とトイレが整っており、主に登山者が利用します。一般的には、利用者は周辺に設営したテントで宿泊し、小屋は悪天候時などの緊急避難の際に利用されることが意図されています。水源としては、周囲の雪渓からの雪解け水が利用可能です。

運営と老朽化の問題

標高が高く、厳しい気象条件に質のため、避難小屋の老朽化が懸念されています。特に、2009年に発生したトムラウシ山遭難事故では、小屋に宿泊していた登山者が悪天候の影響で命を落とすこととなりました。この事故に関連する調査報告書には、荒天時の小屋内部の状態が記録されており、雨水が漏れ、濡れた装備を乾かすことさえもできない状況が詳述されています。このようなことから、小屋の保守と改修の必要性が高まっています。

改修工事と今後の展望

十勝総合振興局は、2019年夏山シーズンに小屋の外壁を中心とした改修工事を実施しました。この工事は、小屋の機能性と安全性を向上させることを目的としています。今後も、厳しい気象条件に対応できるよう小屋の維持管理が求められるでしょう。

まとめ

ヒサゴ沼避難小屋は、美しい大自然に囲まれた静かな場所に立地し、登山者にとっての重要な避難所です。大雪山系の美しい風景を楽しみつつ、訪れる方々は、無人の小屋を利用する前に、しっかりと安全対策を講じることが必要です。また、小屋の老朽化問題を考慮し、必要な改修や運営についても引き続き注視していく必要があります。

もう一度検索