ヒス

ヒスのキャラクター概要

ヒスは、アニメ「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」に登場する重要なキャラクターで、初登場は第4話です。彼はガミラス帝国の副総統として、デスラー総統を補佐する役割を担っています。声優は、最初の『宇宙戦艦ヤマト』で山下啓介が務め、その後のシリーズで秋元羊介が演じています。興味深いのは、彼の名前がナチス・ドイツの副総統であるルドルフ・ヘスから来ている点です。

外見と性格

ヒスは外見的にも興味深いキャラクターです。初期の姿では紫色の肌に褐色の軍服を着用し、血走った眼と険しい表情を持っていました。しかし、第11話からは青い肌に緑色の軍服へと変わり、一般的に軍人として認識されています。その性格は神経質で、デスラーに対してお世辞を交えた報告を行うなどの巧言令色を用いることが特徴です。しかし彼はまた、ガミラスの首脳部でいち早くヤマトの脅威を感じ取るなどの知性も示しています。

軍人としての役割

劇中では、第24話におけるガミラス本星の決戦時において、戦況が有利に進んでいる際、デスラーに飲み物を差し出しましたが、そのシーンはデスラーによって退けられてしまいます。ヒスは状況が逆転した際には、もはや戦うことが自殺行為であることを理解し、和平交渉を求めましたが、悲劇的に射殺されてしまいます。この場面は、ヒスの悲運を象徴するものとなっています。

リメイクにおける変化

後のリメイク作品『宇宙戦艦ヤマト2199』では、彼のフルネームが「レドフ・ヒス」と設定され、肩書きも「大ガミラス帝星副総統」に変更されました。このシリーズでは、内務省出身の官僚として描かれ、軍人ではなく政治的な立場で国家運営を支えていますが、その実権は他の軍政側の大物に握られています。また、ヒスは逐次の事件に翻弄されつつも、決断力を持ったキャラクターとされています。

物語における役割

『宇宙戦艦ヤマト2199』では、初登場から彼の手腕が十分に描かれることは少なく、親衛隊の横暴に対処できなかったり、他の重要人物の陰に隠れてしまうこともあります。しかし彼は、異常事態の際に素早く避難命令を出すなど、必死での姿勢を見せます。またデスラーの残酷な指導方針に対して強い意見を持っていることも明らかにされ、彼の人間的な一面が垣間見えます。

結末と影響

『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』においては、ガミラスの崩壊を指揮する立場となり、多くの市民を救おうと奮闘しますが、最終的には崩壊の中に飲み込まれてしまいます。ヒスの行動は、彼が抱えていた葛藤やガミラス帝国における意義を強く物語っています。

漫画版における描写

漫画版では、ヒスの野心的な一面が強調され、デスラーを暗殺しようとするも失敗し銃殺される展開となっています。このように、アニメと漫画版でのヒスの取り扱いには大きな違いがあり、作品によって彼の人物像が異なることが興味深いです。彼の存在は「宇宙戦艦ヤマト」の中で、その政治的な駆け引きや人間ドラマを象徴するキャラクターとなっています。

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