ヒョードル・クリモフ

ヒョードル・アレクサンドロヴィチ・クリモフ

ヒョードル・アレクサンドロヴィチ・クリモフ（Фёдор Александрович Климов、1990年9月7日生まれ）は、ロシア出身の元フィギュアスケート選手で、ペア競技において特にその名を知られる存在です。彼はクセニヤ・ストルボワというパートナーと共に数々の国際大会で優れた成績を収め、2014年ソチオリンピックでは銀メダルを獲得し、団体戦では金メダルにも輝きました。また、世界選手権では2014年に2位と、フィギュアスケート界での名声を確立しました。

経歴の始まり

クリモフは2009年にクセニヤ・ストルボワとペアを結成し、初めて出場したISUジュニアグランプリ レークプラシッドにおいて2位の成績を収めました。この結果が、さらなる国際舞台への扉を開くきっかけとなります。特に、同年の世界ジュニア選手権では3位となり、彼らの才能が広く認められることとなりました。

2010-2011シーズンは、ジュニアとシニアの両クラスで競技を行う忙しいシーズンでした。ジュニアグランプリでは二度の優勝を遂げ、ファイナルでは前年から順位をひとつ上げて2位に。また、世界ジュニア選手権では銀メダルを手に入れ、更なる評価を得ました。

シニア転向と特筆すべき成績

2011-2012シーズンに完全にシニアクラスに移行したクリモフは、エリック・ボンパール杯での不安定な演技を経て、ロシア選手権では見事2位を獲得。その後、欧州選手権への出場が決まり、銅メダルを獲得するという快挙を成し遂げ、ロシア代表チームの強力な一員となります。

続く2012-2013シーズンでは、中国杯で3位、グランプリシリーズで初めてのメダルを獲得し、ロシア選手権でも連続表彰台を実現しました。シーズンの終わりには、コーチをニーナ・モーゼルに変更し、新たなスタートを切ります。

2013-2014シーズンでは、スケートアメリカで3位となり、ロステレコム杯ではFSで130点台を記録。ロシア選手権では初優勝を果たし、欧州選手権でも自己ベストを更新し銀メダルを獲得。ソチオリンピックでは団体戦で金、個人戦で銀メダルを手にし、世界選手権でも銀メダルを取得することで、彼のキャリアの中でも非常に成功した年となりました。

その後の挑戦と引退

2014-2015シーズンには、グランプリシリーズで初優勝を果たし、ファイナルでも銀メダルを獲得しました。しかし、同年の欧州選手権では思わぬミスで順位を2位に落としました。2015-2016シーズンでは、いくつかの怪我と悩ましい状況が続く中、ロステレコム杯で優勝を果たしますが、欧州選手権と世界選手権には欠場しています。

2016-2017シーズンには、3度目のロシア選手権優勝を遂げた一方で、欧州選手権や世界選手権では表彰台を逃しました。そして、2017-2018シーズンでのオリンピック出場が叶わなかったことを受けて、2018年9月8日に現役引退を発表しました。

引退後はフィギュアスケートのコーチとして新たな道を歩んでいます。彼の広範な経験と技術への熱意は、次世代のフィギュアスケーターたちにとって貴重な指導となっていることでしょう。

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