ビザンチンドリーム

ビザンチンドリームは、2021年1月28日に生まれた日本の競走馬です。欧字表記はByzantine Dream。

この馬の名前は「ビザンチン帝国の夢」に由来しています。2024年にきさらぎ賞（GIII）を、そして2025年にはサウジアラビアの国際競走であるレッドシーターフハンデキャップ（GIII）を制した実績を持ちます。

戦績

2歳（2023年）

競走馬としてのキャリアは、2023年12月2日に阪神競馬場で行われた芝2000メートルの2歳新馬戦でスタートしました。鞍上にはバウルジャン・ムルザバエフ騎手を迎え、このデビュー戦を見事に勝利で飾りました。

3歳（2024年）

3歳シーズンは、初の重賞挑戦となるきさらぎ賞（GIII）から始動しました。レースではスタート直後にやや出遅れ、道中は後方2番手からの追走となりましたが、直線に入ると大外に進路を選択。鞍上のレネ・ピーヒュレク騎手の促しに応え、猛烈な加速を見せました。先行するシヴァース、ウォーターリヒトとの間で繰り広げられた壮絶な三つ巴の叩き合いを、鼻差という僅差で制し、自身にとって初めてのJRA重賞タイトルを獲得しました。この勝利は、鞍上のピーヒュレク騎手、そして管理する坂口智康調教師にとっても、それぞれJRA重賞初制覇という記念すべき一戦となりました。

無傷の2連勝で迎えたクラシック第一冠、皐月賞（GI）では、スタートでの出遅れに加え、直線での不利もあり、13着と初めて敗戦を喫しました。続く東京優駿（日本ダービー・GI）では、新たに西村淳也騎手とのコンビで臨みましたが、力を発揮できず最下位となる17着に終わりました。

夏の休養を経て、秋は神戸新聞杯（GII）で復帰しました。このレースでは幸英明騎手が手綱を取り、大外から果敢に追い込みを見せましたが、稍重馬場とスローペースが影響し、6着という結果でした。秋の最大目標である菊花賞（GI）では、アンドレアシュ・シュタルケ騎手とコンビを結成。レースは出入りの激しい展開となりましたが、冷静な判断でポジションを上げ、着実に追い上げを見せましたが、惜しくも5着までとなりました。

4歳（2025年）

4歳を迎えた初戦は、アメリカジョッキークラブカップ（GII）でした。オレリアン・ルメートル騎手が騎乗し、後方から追い上げる競馬を見せましたが、上位には届かず6着に敗れました。

その後、サウジカップデー開催におけるレッドシーターフハンデキャップ（GIII）への招待を受諾し、海外遠征を敢行。日本時間2月23日に行われた本番では、新たにオイシン・マーフィー騎手を鞍上に迎えました。大外枠からの発走でしたが好スタートを決め、道中は経済コースを通りながら後方で脚を溜めました。4コーナーから徐々に進出を開始し、直線残り200メートル付近で先頭に立つと、後続の追撃を全く寄せ付けない圧巻の走りを披露。見事な勝利を飾り、2024年のきさらぎ賞以来となる重賞2勝目、通算3勝目を挙げました。

血統

優秀な牝系に属しており、3代母にあたるフサイチエアデールは1999年の報知杯4歳牝馬特別など重賞4勝を挙げ、桜花賞やエリザベス女王杯でも2着に入った実績を持つ名牝です。祖母グリッターカーラの全姉にはライラプス、半兄にはフサイチリシャールがおり、その他近親にはノームコアやクロノジェネシス、アドマイヤエイカンといった活躍馬が多数名を連ねています。

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