ビジネス能力検定試験

ビジネス能力検定試験（ジョブパス）

ビジネス能力検定試験（略称：B検）は、一般財団法人職業教育・キャリア教育財団が主催する、日本の社会人に不可欠なビジネススキルを客観的に評価する試験です。この試験は文部科学省の後援を受けており、社会で求められる基礎的かつ実践的なビジネス能力を証明するものです。2013年には新しい基準「ジョブパス」が導入され、それに伴い名称が「ビジネス能力検定ジョブパス」へと変更されました。

検定級について

この試験は主に3つの級に分かれています：1級、2級、3級。それぞれの級は受験者のキャリアやビジネススキルに基づいて異なる評価を行います。

1級

1級は、入社5年程度の社会人、特にリーダー層を対象としています。この級では、ビジネスの総合的な能力が求められ、特にマネジメントスキルや問題解決能力、戦略的思考が重視されます。受験者は様々なケーススタディに基づく問題を解くため、アチーブ問題や論述問題が含まれています。試験はパソコンを使用し、90分で完了します。受験料は8,000円で、2級を合格した場合は5,000円に割引されます。

2級

この級は入社2〜3年目の実務層を対象とし、実践的なビジネス能力が評価されます。受験者は組織の有機的な関係や業務の効率的な進め方、ビジネス文書の作成などについて理解を深めることが求められます。試験内容は選択式やビジネス文書穴埋め問題で構成されており、試験時間は90分、受験料は3,800円です。

3級

3級は新入社員や社会人を目指す学生向けで、ビジネスの基本的な能力を評価します。受験者は基本的なビジネスマナーや文書作成能力を身に付けることが求められます。試験は60分、マークシート方式で、受験料は2,800円です。

試験の詳細

実施時期と試験会場

1級は毎年9月と2月、2級と3級は7月と12月初旬に実施されます。受験者は全国各地の指定試験会場で試験を受けることができ、1級と2級の同日受験も可能です。

電卓の使用

1級の受験者は電卓の使用が認められていますが、2級では使用が禁止されています。受験に許可される電卓は制限があり、特定の機能がないものに限られています。

合格基準と合格者特典

合格基準は級によって異なり、1級は60点以上が求められますが、実践応用問題や体系的知識問題にも最低点が設定されています。合格者には合格カードが授与され、希望者には合格証書や証明書も発行されます。

制度の沿革

2012年の公益法人制度改革を経て、財団法人から一般財団法人へと移行し、試験制度の改定が行われました。これにより試験の名称が変更され、受験の形態やスケジュールが見直されました。特に、受験の機会が増えるなどの大きな変更がありました。

結論

ビジネス能力検定試験（ジョブパス）は、社会人に求められる各種スキルを客観的に評価し、キャリア形成の一環として重要な役割を果たしています。受験を通じて自身のビジネス能力を育成し、向上させることができるこの試験は、今後も多くの受験者にとって価値ある機会となることでしょう。

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