ビフォア・アイ・グロウ・トゥー・オールド

ビフォア・アイ・グロウ・トゥー・オールド (Before I Grow Too Old)

ボビー・チャールズが作詞作曲し、ファッツ・ドミノが1960年に発表した楽曲。インペリアル・レコードからシングル「Tell Me That You Love Me」のB面としてリリースされ、ビルボードポップチャートで84位を記録しました。

概要

この曲は、ケイジャン、R&B、カントリーの要素が融合した、南ルイジアナ特有のスワンプ・ポップのスタイルを持つ、哀愁漂うバラードです。ファッツ・ドミノがボビー・チャールズの楽曲を取り上げた最初の例となりました。1972年にはチャールズ自身もこの曲をリリースしていますが、ドミノのバージョンとは歌詞が一部異なっています。ドミノのバージョンが三連符のバラードであるのに対し、チャールズのバージョンは基本的にブルースの形式をとっています。

この楽曲は、年老いる前にやりたいことをやり遂げなければならない、という焦燥感や願望を歌っています。冒頭の歌詞にあるように、時間との闘いを意識させられる内容です。

ドミノとチャールズのバージョンにおける歌詞の主な違いは、ドミノが歌い出しをほぼ全て「I'm gonna～」と「やる」という決意を表しているのに対し、チャールズは同じ部分を「I wanna～」と願望を表している点です。

また、2番の歌詞でドミノが「And I'm gonna do everything with silver and gold」(そして僕はきらびやかなことをみんなやる)と歌っているのに対し、チャールズは「And I wanna buy everything that ain't been sold」(そして僕は売られていなかったものをみんな買いたい)と歌っています。ジョー・ストラマーは、この曲をカバーする際、ドミノのバージョンにある「silver and gold」という歌詞を曲名として採用しました。

日本でのリリース

日本では「若いうちだね」という邦題で、1960年8月に日本ビクターからシングル・リリースされました。A面収録の「Tell Me That You Love Me」は「愛してると云ってくれ」という邦題が付けられています。

チャート成績

ビルボードのポップス・チャートに2週間ランクインし、84位を記録する小ヒットとなりましたが、R&Bチャートにはランクインしませんでした。

参加ミュージシャン

ファッツ・ドミノ (Fats Domino) - ヴォーカル、ピアノ
デイヴ・バーソロミュー (Dave Bartholomew) – トランペット
ロイ・モントレル (Roy Montrell) - ギター
ジミー・デイヴィス (Jimmie Davis) – ベース
コーネリアス・"テヌー"・コールマン (Cornelius "Tenoo" Coleman) - ドラムス
ロバート・"バディ"・ヘイガンズ (Robert "Buddy" Hagans) - テナー・サックス
* クラレンス・フォード (Clarence Ford) - バリトン・サックス

カバー・バージョン

ボビー・チャールズは、自身のファースト・アルバム『Bobby Charles』で「Grow Too Old」というタイトルでセルフカバーしています。また、2010年リリースの遺作『Timeless』でも「Before I Grow Too Old」として再演しています。

ジョー・ストラマー＆ザ・メスカレロスは「Silver And Gold」というタイトルでこの曲をカバーしています。

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