ビリー・リプケン

ウィリアム・オリバー・リプケン（William Oliver Ripken, 1964年12月16日 - ）は、アメリカ合衆国メリーランド州ハバディグレイス出身の元プロ野球選手です。ポジションは内野手として活躍しました。

彼の名が知られる大きな理由の一つに、実兄であるカル・リプケン・ジュニアの存在があります。カル・リプケン・ジュニアは、2632試合連続出場というMLB記録を保持する、球史に残る名選手です。

ウィリアム・リプケンは、1982年のMLBドラフトでボルチモア・オリオールズから11巡目で指名を受け、プロの道へ進みました。そして、1987年7月11日のミネソタ・ツインズ戦でメジャーデビューを果たします。

このデビュー戦を含む1987年シーズンは、リプケンにとって特別な年となりました。二塁手としてビリー・リプケン、遊撃手として兄のカル・リプケン・ジュニア、そして監督は父のカル・リプケン・シニアという、史上初の親子3人が同一チームに所属するという記録を達成したのです。この年は規定打席には届かなかったものの、打率.308という好成績を収めました。

翌1988年、リプケンは二塁手のレギュラーを獲得しましたが、チームは開幕から21連敗を喫するなど、苦しいシーズンとなりました。自身も打率.207、2本塁打と振るわず、規定打席には到達したものの、打率は規定打席到達者の中で最下位という結果に終わりました。

1990年には、キャリアハイとなる打率.291、118安打、28二塁打を記録し、その実力を発揮しました。しかし、1992年12月11日にオリオールズを解雇され、1993年2月1日にテキサス・レンジャーズと契約します。しかし、レンジャーズではレギュラー獲得には至らず、フリーエージェントとなりました。

その後、1995年3月25日にクリーブランド・インディアンスに移籍しますが、8試合の出場に終わり、再びFAとなります。その後は、オリオールズ、レンジャーズ、デトロイト・タイガースとチームを渡り歩き、1998年7月20日にタイガースを解雇され、現役を引退しました。

引退後は、指導者として野球に関わっています。2009年に開催された第2回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）では、アメリカ代表のコーチを務めました。

ウィリアム・リプケンは、兄の陰に隠れがちでしたが、メジャーリーグで12年間プレーし、堅実な守備と打撃でチームに貢献した選手でした。また、親子3人が同一チームでプレーするという、MLBの歴史に残る記録を達成したことでも知られています。

年度別打撃成績
各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

背番号
3（1987年,1988年途中 - 1992年,1996年）
7（1988年 - 同年途中）
16（1995年）
9（1997年）
14（1998年）

関連項目
親子メジャーリーグ選手一覧

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