ピエトロ・ラブルッツィ

ピエトロ・ラブルッツィの生涯と業績

ピエトロ・ラブルッツィ（1738年1月28日 - 1805年2月13日）は、イタリア出身の著名な画家であり、特にポーランド・リトアニア共和国内での活動が評価されています。ラブルッツィは、ポーランド・リトアニアの最後の国王であるスタニスワフ2世アウグストの宮廷画家としても知られ、宮廷や貴族の肖像画を多く手がけました。

幼少期と教育

ローマで生まれ育ったラブルッツィには、弟に版画家兼画家のカルロ・ラブルッツィがいました。彼がどのようにして絵画を学んだかについては詳細が伝わっていませんが、早くからその才能を発揮し、教会の祭壇画や肖像画を数多く制作しました。特に、1750年代以降には頻繁にワルシャワに滞在していたとされています。

ポーランドでの活動

1764年、スタニスワフ2世アウグストが王位に就くと、ラブルッツィはその宮廷において重要な役割を果たしました。彼はワルシャワで多くのポーランド貴族の肖像画を手掛け、画家としての名声を確立していきました。特に、1770年代にはフィレンツェの宮廷詩人、マリア・マッダレーナ・モレッリからの依頼で肖像画を描くなど、さまざまなコラボレーションも行いました。

美術アカデミーとその後の活動

1780年にはローマの美術文学アカデミーである「アッカデーミア・デイ・ヴィルトゥオーシ・アル・パンテオン」の会員に選出され、その後も活発に作品を制作しました。特に1780年代には、他の芸術家と共にイタリア中部のスポレートにある聖堂の装飾にも関与しました。このように、彼のキャリアは多岐にわたり、さまざまなスタイルやテーマを持つ作品を制作しました。

教会の作品と発見

彼が1791年にローマ州のロッカ・ディ・パーパの教会のために描いた作品は、一度失われたものの、1906年に大地震で倒壊した教会の廃墟から発見されました。この発見は、ラブルッツィの業績に新たな光を当てることとなりました。

最後の年

ラブルッツィは、1805年にローマにて逝去しました。その生涯を通じて、彼はイタリアとポーランドの両国において独自の視点と技術で多くの作品を残し、後の画家たちにも大きな影響を与えました。彼の作品は、今も多くの美術館やコレクションに収蔵されており、その芸術的価値は高く評価されています。

参考文献

彼の業績に関心がある方は、Francesco Petrucciの著作『Pittura di Ritratto a Roma. Il Settecento』を参考にすると良いでしょう。この作品は、ラブルッツィの肖像画が示す美術的様式とその時代的背景について豊富な情報を提供しています。

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