ピクテ銀行

ピクテ銀行 - スイスの名門プライベートバンク

ピクテ銀行は、スイスに位置する古くからのプライベートバンクであり、その歴史は1805年に遡ります。ジュネーヴで設立されたこの銀行は、パートナーシップ制に基づく無限責任の形態で始まりました。スイスの金融業界において、ピクテは伝統的なプライベートバンキングの真髄を体現しており、大手銀行が行うプライベートバンキングとは異なり、純粋なプライベートバンクとしての地位を築いてきました。2016年のデータによれば、ジュリアス・ベアに次いで、ピクテはスイス国内で2番目に大きな純粋なプライベートバンクに位置しています。

銀行の成り立ちと成長

ピクテ銀行は、成立以来200年以上にわたり欧州を代表するプライベートバンクとしての地位を確立しています。創業当初から、王侯貴族や超富裕層に向けた資産運用と管理のサービスに特化し、1820年代には既に欧州諸国の債券に投資することで、世界の富裕層のニーズにも応えるようになりました。これにより、ピクテの名は国際的に広がり、今日では多くの裕福な顧客から信頼を得ています。

グローバルな展開

ピクテ銀行は、2012年時点で世界各地に20の運用拠点を持ちながら、3200人を超える従業員を擁しています。資産運用においては、2012年6月時点で3770億米ドルの預かり資産を抱えており、この数字はScorpio Partnershipによるランキングでも評価されています。2016年には、ピクテは純粋な富裕層ビジネスにおいて2463億ドルを預かり、世界のプライベートバンクランキングでは14位に位置付けられています。非上場のプライベートバンクとしては、ピクテはトップの地位を維持しています。

組織形態の変化

ピクテ銀行は、長い間無限責任のパートナーシップ制で運営されてきましたが、2013年1月に有限責任の株式会社への転換が発表されました。この変更により、無限責任の個人銀行としての歴史は一旦幕を閉じ、新たな形態へと移行しました。これにより、金融市場の変化に柔軟に対応できる体制が整いました。格付けにおいても、Moody’s社からAa3、Fitch社からAA-の評価を受けており、信頼性の高い金融機関としての地位を保っています。

日本におけるプレゼンス

日本市場において、ピクテ銀行はピクテ・ジャパン株式会社を通じて主に金融機関向けの投資信託の販売や投資顧問サービスを提供していましたが、2010年代末に日本からの撤退を決定しました。この動きは、海外市場での競争が厳しさを増す中での選択であったと言えます。

結論

ピクテ銀行は、長い歴史と伝統を持ちながらも、現代の金融市場に対応するために進化を続けています。その資産運用に特化したサービスは、多くの富裕層に支持されており、今後もその存在感を高めていくことでしょう。

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