ピラミッドクイズ

『ピラミッドクイズ』は、テレビ朝日系列局にて1977年 10月5日から1978年 3月29日まで、毎週水曜日の19時00分から19時30分に放送されていたクイズ番組です。アメリカで人気を博したクイズ番組『Pyramid』を基にしたアレンジ版として企画されました。

概要

この番組は、芸能人解答者と一般参加解答者がペアを組み、連想クイズ形式で対戦する内容でした。対戦に勝利したペアには、番組のクライマックスである「ピラミッド」への挑戦権が与えられ、そこで賞金100万円の獲得を目指しました。番組のキャッチフレーズは「イマジネーション、スタート！」でした。

放送開始当初は、前回勝利したチャンピオンペアと新たな挑戦者ペアが対戦する勝ち抜き戦形式が採用されていました。この方式では、いずれかのペアが賞金100万円を獲得するか、または5組勝ち抜くことで挑戦が終了するというルールでした。しかし、放送開始からおよそ3か月後には、番組の進行方式がトーナメント方式に変更されました。これにより、番組の大きな見どころであった「ピラミッド」への挑戦機会は、1回の放送につき2回から1回へと削減されました。

番組の司会は西川きよしが務めました。芸能人解答者としては、谷隼人、松岡きっこ、毒蝮三太夫といった面々が出演していました。番組を彩る音楽は越部信義が担当しました。観客席の配置も放送期間中に変更があり、前期は解答席とピラミッドの間の奥に設けられていましたが、後期には解答者席の裏手に位置が変更されました。

オープニング演出

番組のオープニングは、テーマ曲に乗せて始まりました。まず、各辺に「¥1,000,000」と記されたピラミッドの各辺が、左、右、底辺の順にクローズアップされます。続いて、暗がりのスタジオに浮かび上がるピラミッド全体のシルエットが映し出されました。司会の西川きよしによる「イマジネーション、スタート！」の掛け声とともに、下段左側のパネルがアップになります。このパネルには「ピラミッドクイズ」というタイトルが書かれていました。

その後、「三角形」「連想」「百万円！」という男性の声と、「ピラミッドクイズ！」という女性の声が効果音として流れます。パネルが下がると、下段パネルの賞金額である「¥5,000」が表示されます。せり上がるような音楽に合わせて、下段中央、下段右、中段左、中段右の順にパネルが開いていきました。最後にファンファーレ調の音楽が流れ、上段のパネルが開いて「¥1,000,000」の賞金額が表示されます。この100万円の表示は、ピラミッドクイズ全6問に正解した場合にのみ登場する特別な表示でした。賞金額が表示されたピラミッドから画面がズームアウトし、スタジオ全体が明るくなったところで、改めて番組タイトル「ピラミッドクイズ」のテロップがズームアウトして表示される、という流れでした。

ただし、番組がトーナメント方式に移行した後期には、オープニングが短縮されました。明るくなったスタジオにピラミッドが映し出される簡潔な演出に変更されました。

前期ルール（勝ち抜き戦）

前期は、前回からのチャンピオンペアと新たな挑戦者ペアの計2組が出場しました。対戦と、その後のピラミッドへの挑戦は、1回の放送でそれぞれ2回ずつ行われました。

対戦

各ペアは、提示された6つのジャンルの中から1つを選択します。このジャンルの中には「ラッキー問題」が含まれており、制限時間内に5問正解すると、勝敗に関わらず賞品を獲得できる特典がありました。

クイズは連想問題形式で、ペアの一方がもう一方にヒントを出し、もう一方がそのヒントから答えを当てるという形式です。制限時間は30秒でした。ヒントを出す役割は、第1回戦と第3回戦では芸能人が、第2回戦では一般参加者が担当しました。

各ペアは3回戦ずつ行い、より高い得点を獲得したペアが後述する「ピラミッド」に挑戦することができました。対戦中に獲得した得点には賞金が設定されており、1点につき5千円が与えられました。

ピラミッド

「ピラミッド」挑戦では、まず答え役の一般参加者がピラミッドのすぐ前の椅子に座り、ヒント役の芸能人がその向かい側に座ります。問題は全部で6問でした。

制限時間60秒以内に、提示された6つのキーワード全てを正解することができれば成功です。成功した場合には、頭上から紙吹雪や風船が舞い降り、賞金100万円を獲得しました（公正取引委員会の規定により、それまで対戦で獲得した賞金はリセットされました）。もし6問全てに正解できなかった場合は、正解したキーワードの数に応じて賞金が加算され、次の対戦へと進みました。この勝ち抜き方式では、5組勝ち抜きを達成すると挑戦終了となりました。

ピラミッドは、下段3枚、中段2枚、上段1枚の合計6枚のパネルで構成されていました。それぞれのパネルに隠された賞金額は、下段が1枚5千円、中段が1枚1万円、上段が3万円と設定されていました。

後期ルール（トーナメント方式）

ルール変更後の後期は、4組のペアが出場し、トーナメント方式で進行されました。まず、出場ペアの中から2組ずつが1回戦を戦い、得点の多いペアが決勝に進出しました。この1回戦の方式は、前期の「対戦」と同様でした。

1回戦を勝ち抜いた2組が決勝戦を行います。決勝戦も「対戦」と同じ方式ですが、前期の3回戦とは異なり、第2回戦までで勝敗が決まりました。決勝で勝利したペアのみが、一発勝負となる「ピラミッド」に挑戦することができました。

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