ピース・オブ・ミー

ブリトニー・スピアーズ「ピース・オブ・ミー」

「ピース・オブ・ミー」（Piece of Me）は、ブリトニー・スピアーズが2007年にリリースしたシングル。5thアルバム『ブラックアウト』に収録され、彼女のキャリアを代表する楽曲の一つです。2008年のMTVビデオ・ミュージック・アワードでは、最優秀ビデオ賞を含む主要3部門を受賞し、大きな話題となりました。

楽曲の背景と制作

この曲は、『ブラックアウト』からの2ndシングルとしてリリースされ、アイルランドのチャートで1位を獲得。イギリスでも2位となるなど、国際的に大きな成功を収めました。アメリカでは最高18位ながら、20週にわたりチャートインし、クラブシーンでも人気を博しました。

「ピース・オブ・ミー」は、「トキシック」も手掛けたスウェーデンのプロデューサーチーム、Bloodshy & AvantとKlas Åhlundによって制作されました。歌詞は、ブリトニーの私生活を過剰に追いかけるメディアやパパラッチに対する彼女の感情を反映したものです。

ブリトニー自身も、ラジオインタビューでこの曲について語っています。「どこへ行っても、たくさんの人が質問を投げかけてくる。時には意味不明なものもある。そんな時、『私みたいになりたいんでしょ？』って聞き返してみるの。クールで賢い方法だと思わない？」。

実はこの曲、元々はスウェーデンの歌手Robynがデモテープに録音したものがベースになっており、彼女の声もブリトニーの楽曲に使用されています。

リリースと評価

「ピース・オブ・ミー」は、『ブラックアウト』の発売前から、Entertainment Weeklyやビルボードなどの主要メディアから高い評価を受けていました。CD発売前からラジオで頻繁にオンエアされ、ファンの間で大きな期待を集めました。

CDジャケットの写真は、ファンからの公募で選ばれたモンタージュ写真が使用され、話題を呼びました。

リリース後も、多くのメディアから高評価を獲得。ローリング・ストーン誌は、2007年度の100 Best Songsの15位にランクインさせ、「聞かなければならない曲」の一つに選出しました。AllMusicは、プロデューサーのBloodshy & Avantを「ゴシップクイーンのための巧妙かつ挑戦的な応援歌作りに挑んだ」と評しました。

ミュージックビデオ

ミュージックビデオは、ハリウッドのナイトクラブとレストランで撮影され、ブリトニーの「ノット・ア・ガール」やペプシのCMを手掛けたWayne Ishamが監督を務めました。パパラッチをテーマにしたビデオは、自宅前でフラッシュを浴びるシーンから始まり、ブリトニーがパパラッチを挑発する様子が描かれています。

ブリトニーそっくりの女性たちとパーティー会場へ向かい、トイレでパパラッチと揉め事を起こし、その様子がゴシップニュースで報道されるというストーリーです。また、七色の背景の前で歌うシーンも印象的です。

YouTubeでの再生回数は5000万回を超え、ブリトニーのPVの中でもっとも再生されたビデオとなりました。2008年のMTVビデオ・ミュージック・アワードでは、最優秀ビデオ賞、最優秀女性アーティスト賞、最優秀ポップビデオ賞の3冠を達成し、大きな話題となりました。

チャート成績

アイルランド: 1位
イギリス: 2位
* アメリカ: 18位

「ピース・オブ・ミー」は、ブリトニー・スピアーズの代表作として、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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