ファイナル・カウントダウン (映画)

映画『ファイナル・カウントダウン』の概要

『ファイナル・カウントダウン』は、1980年に公開されたアメリカのSF映画で、タイムスリップをテーマにした興味深いストーリーが特徴です。物語は、原子力空母ニミッツが中部太平洋での演習中、謎の嵐に遭遇し、1941年の真珠湾攻撃前日にタイムスリップするという設定から始まります。

あらすじ

物語は1980年に始まり、空母ニミッツはパールハーバーを出港します。艦内には、国防総省の効率向上のために働くタイドマン・インダストリーズ社の民間人オブザーバー、ウォーレン・ラスキー（演：マーティン・シーン）が乗艦。演習中、ニミッツは突如として現れた帯電した嵐に遭遇し、全機器が機能を停止。艦員たちは苦痛を味わいながら、自身の無線連絡が途絶えたことから、イェランド艦長（演：カーク・ダグラス）は、核攻撃の可能性を考慮する。

艦長指揮のもと、RF-8クルセイダー偵察機が発進し、真珠湾の偵察を行います。しかし、戻ってきた偵察機に映し出された写真には、真珠湾攻撃の犠牲となった艦船が無傷のままで写っていることが判明。

さらなる混乱の中で、F-14トムキャット戦闘機が出撃し、民間のヨットが日本の零戦に襲われている現場を目撃。イェランド艦長は、ニミッツに向かってくる零戦を撃墜する許可を出します。その後、ニミッツは生存者を救出し、アメリカの上院議員サミュエル・チャップマン（演：チャールズ・ダーニング）とその補佐官ローレル・スコット（演：キャサリン・ロス）などと接触します。

時間の間に隔てられた選択

乗員たちは、自身が真珠湾攻撃の前日にタイムスリップしてしまったことに気づいていきます。艦長は、日本艦隊を撃破して歴史を変えるか、それともそのまま歴史の流れに任せるかの選択を迫られます。彼らは日本海軍の攻撃計画を知ることができたが、内部での人質事件や、日本のパイロットとの緊迫したやりとりが進行し、物語がさらにスリリングな展開を迎えます。

果たして、艦長はどのような決断を下すのか、そして、ニミッツは過去を変えることができるのか？

緊迫の結末

最終的にニミッツは、もう一度嵐に遭遇し、1980年に戻ることになります。帰還後、艦の原因不明の失踪についての調査が始まります。その際、ラスキーは年老いたタイドマン氏と対面し、彼の正体がオーエンズ中佐であることが明かされます。タイムスリップによって巻き起こされた様々な出来事が、彼らの人生にどのように影響を与えたのかを示唆するようなレビューで締めくくられます。

出演者と製作スタッフ

本作には、監督ドン・テイラー、プロデューサーのピーター・ダグラスをはじめ、多くの才能豊かなスタッフが関わっています。特に、カーク・ダグラスの演技が光り、彼の息子が製作を手掛けたという点も注目すべき要素の一つです。

エピソードと逸話

『ファイナル・カウントダウン』の撮影は、実際にはアメリカの大西洋で行われ、現役のアメリカ海軍艦艇が多く登場する点が特徴的です。また、劇中の零戦は実機ではなく、他の映画でも使用された改造機が使われています。この映画は、SF映画としてだけではなく、歴史を背景にしたドラマとしても多くの観客の心に残る作品となっています。

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