ファーミントン (ニューメキシコ州)

ファーミントン：ニューメキシコ州フォー・コーナーズ最大の都市

ファーミントンは、アメリカ合衆国ニューメキシコ州のサンファン郡に位置する都市です。コロラド高原南部の標高1660メートルに位置し、アニマス川とサンファン川が合流する地点にあります。人口は約4万6千人（2020年）で、フォー・コーナーズ地域における最大の都市として知られています。

地理と特徴

ファーミントンの最大の特徴は、近隣に4つの州（ニューメキシコ、アリゾナ、コロラド、ユタ）が交わる「フォー・コーナーズ」と呼ばれる地点があることです。この地域は観光地としても知られており、ファーミントンはその拠点としての役割も担っています。また、市内を流れるアニマス川とサンファン川は、周辺地域の農業や生活用水を支える重要な水源となっています。

歴史

ファーミントンの歴史は1901年に遡ります。初期の入植者は石炭層が豊富な地質に着目し、炭鉱労働者としてこの地に定住しました。1905年には、デンバー・アンド・リオグランデ・ウェスタン鉄道の支線がコロラド州から延伸し、ファーミントンまで開通しました。この鉄道は狭軌鉄道でしたが、石炭輸送に大きく貢献しました。しかし、第二次世界大戦後のエネルギー政策の転換により、1968年に廃線となりました。1960年以降は天然ガスの採掘が主体となり、パイプラインによる輸送が行われています。

経済

初期のファーミントンは石炭産業で発展しましたが、現在は天然ガス採掘が主要な産業となっています。パイプラインを通じて都市部へ天然ガスが供給され、地域経済を支えています。また、フォー・コーナーズ地域における商業・サービスの中心地としての役割も担っており、観光客や周辺住民の生活を支える様々な施設が集まっています。

文化

ファーミントンは野球が盛んな都市としても知られており、毎年アマチュア野球のトーナメントが開催されます。地域住民のスポーツへの関心が高く、活気あるコミュニティが形成されています。

ナバホ・ネイションとの関係

ファーミントンの西方には、全米最大のインディアン居留地である「ナバホ・ネイション」が広がっています。ナバホ・ネイションでは現在も石炭採掘が続けられており、居留地の主要な産業となっています。ファーミントンは、ナバホ・ネイションとの経済的な結びつきも強く、相互に依存した関係を築いています。

ファーミントンは、その地理的な特徴、歴史、経済、文化を通じて、フォー・コーナーズ地域において重要な役割を果たしている都市です。

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