フアン・ピエール

フアン・ドヴォーン・ピエール

フアン・ドヴォーン・ピエール（Juan D'Vaughn Pierre）は、1977年8月14日生まれの元プロ野球選手で、アラバマ州モービル出身の外野手です。彼は左投げ左打ちで、その特異なプレースタイルで多くのファンを魅了しました。ダイナミックな走塁とバッティングで知られ、特に盗塁において優れた成績を残しました。

プロ入り前の経歴

フアンは、父が大学野球の選手であった影響を受け、兄二人と共に野球を始めました。1995年と1996年にはシアトル・マリナーズからドラフト指名を受けますが、入団は果たせませんでした。高校を卒業後は、アイオワ州立大学からバスケットボールの奨学金を受けましたが、最終的にはガルベストン短大を経て南アラバマ大学に進学しました。

ロッキーズ時代

彼のプロ野球キャリアは、1998年にドラフト13巡目でコロラド・ロッキーズに入団したことから始まります。2000年にはメジャーデビューを果たし、9月には15試合連続安打を記録しました。この時の打率は.310で、新人王投票では6位にランクインしました。翌2001年には中心打者としての地位を確立し、打率.327と202安打、46盗塁を記録。この年、彼はナショナルリーグの盗塁王に輝きました。

マーリンズ時代

2002年にフロリダ・マーリンズに移籍し、2003年には全162試合に出場。204安打を記録し、再び盗塁王に輝くなど、チームのワールドシリーズ制覇に大きく貢献しました。2004年も引き続き活躍し、打率.326で221安打を記録しました。

カブス時代

2005年オフにはシカゴ・カブスに移籍。最初は不振に苦しみましたが、徐々に調子を取り戻し、最終的には204安打を達成しました。しかし、シーズン中に移籍の噂が流れるなど、不安定な状況もありました。

ドジャース時代

2007年にはロサンゼルス・ドジャースに移籍し、同年64盗塁を記録。2008年にはアンドリュー・ジョーンズとのポジション争いが繰り広げられました。2009年もチーム内での役割が変化しつつも活躍を続けました。

ホワイトソックス時代

2010年にはシカゴ・ホワイトソックスにトレード移籍。最初は苦しみましたが夏以降に復調し、68盗塁を記録してアメリカンリーグ盗塁王に輝きました。

最後の年と引退

2012年にはフィラデルフィア・フィリーズに所属し、自己の存在感を示しましたが、2015年に正式に現役を引退しました。

選手としての特性

フアン・ピエールは通算盗塁数591でメジャー歴代19位と、素晴らしい成績を残しています。打撃面でも脚を活かした安打を数多く記録し、特に内野安打の多さが際立ちました。また、三振もほとんどせず、故障も少なく多くの試合に出場しました。

獲得タイトル・記録

• - 盗塁王：3回（2001年、2003年、2010年）

彼はトニー・グウィンやケニー・ロフトンを尊敬し、そのプレースタイルに多大な影響を受けてきました。フアン・ドヴォーン・ピエールは、独自のスタイルでプロ野球界に名を残した選手です。

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