フィリングハウゼンの戦い

フィリングハウゼンの戦い：七年戦争における英独連合軍の勝利

フィリングハウゼンの戦い（またはフェリングハウゼンの戦い）は、七年戦争中の1761年7月15日から16日にかけて行われた戦闘です。ブラウンシュヴァイク＝ヴォルフェンビュッテル公子カール・ヴィルヘルム・フェルディナント率いるイギリス・ドイツ連合軍が、フランスの大軍を相手に勝利を収めました。

背景：兵力差と戦略

1761年7月、フランス軍はブロイ公とスービーズ公がそれぞれ軍を率い、合流して連合軍の重要拠点であるリップシュタットを攻略しようとしました。連合軍にはフリードリヒ・フォン・シュペルケン率いる増援が到着し、総勢6万5千人に膨れ上がりましたが、フランス軍の9万人には依然として及ばない状況でした。

戦闘の経過：膠着状態から逆転へ

連合軍は、リッペ川とアーセ川に挟まれた山沿いに陣を構えました。7月15日、フランス軍は進軍を開始し、ブロイ軍が連合軍北翼を攻撃しましたが、イギリス部隊の支援により膠着状態に陥りました。夜には両軍に増援が到着し、フェルディナントは自軍の左翼を補強しました。

翌朝、ブロイ軍は再び連合軍左翼への攻撃を試みましたが、スービーズ軍は連携せず、小規模な攻撃に留まりました。そこに連合軍の増援が到着し、リッペ川沿いにフランス軍を側面から攻撃したことで、ブロイ軍は撤退を余儀なくされました。正午ごろにはフランス軍全軍が撤退を開始し、連合軍が勝利を収めました。

戦後の影響：条約交渉とフランス軍の撤退

この勝利はイギリス本国で歓喜をもって迎えられ、条約交渉におけるイギリスの態度を硬化させました。フランス軍は依然として兵力で優位に立っていましたが、ブロイ軍とスービーズ軍は再び分かれ、1762年にはカッセルを失いました。最終的に、1763年のパリ条約によってフランス軍は占領地から撤退することになりました。

フィリングハウゼンの戦いは、数に劣る連合軍が戦略と連携によって勝利を掴んだ戦いとして、七年戦争における重要な転換点となりました。

参考文献

Szabo, Franz A.J. The Seven Years War in Europe, 1757-1763. Pearson, 2008.

外部リンク

Military History Encyclopedia
* BritishBattles.com

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