フィールド自然史博物館

フィールド自然史博物館

フィールド自然史博物館は、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ市、ミシガン湖畔のミュージアム・キャンパス内に位置する、世界的に有名な自然史博物館です。1921年に建設されたこの博物館は、1890年代のシカゴ万国博覧会の影響を受けた建築様式を今に伝えています。

歴史

博物館の起源は、1893年の万国博覧会終了後に、美術展示会場であった建物を活用し、博覧会の遺物を展示した「シカゴ・コロンビアン博物館」として開館したことに遡ります。1905年には、主要な寄付者であったマーシャル・フィールドにちなんで現在の名称に改称され、1921年に現在の場所に移転しました。なお、元の建物は現在、シカゴ科学産業博物館として利用されています。

主要部門

博物館は、以下の4つの主要部門で構成されています。

人類学: 人類の歴史、文化、社会に関する研究と展示。
動物学: 生きた動物と化石を含む、動物界の多様性に関する研究と展示。
植物学: 植物界の多様性と進化に関する研究と展示。
地質学: 地球の歴史、構造、資源に関する研究と展示。

建物

地上3階建ての建物は、中央部が吹き抜け構造になっており、2階以上は吹き抜けを取り囲むように回廊が設けられています。この回廊沿いに各展示室が配置されており、来館者は比較的自由に順路を選択しながら展示を楽しむことができます。

動物学コレクション

特に動物学コレクションは、アメリカ中西部でも屈指の規模を誇ります。中でも、数々の恐竜コレクションは圧巻で、アメリカ国内で発掘されたものが多く展示されています。最も有名なのは、発見者スーザン・ヘンドリクソンの愛称から名付けられたティラノサウルス「スー」の全身骨格です。この骨格の取得には、経緯、費用など多くの話題を呼びました。現在、1階の中央フロアに展示されています。

人類学コレクション

人類学コレクションでは、古代エジプトの王墓の玄室をそっくり移築した展示が設けられており、来館者は古代文明の雰囲気を肌で感じることができます。

その他

フィールド自然史博物館は、教育プログラムや研究活動にも力を入れており、一般の人々だけでなく、研究者にとっても重要な施設となっています。

Field Museum of Natural History（英語版）

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