フェニックス (バンド)

フェニックス (Phoenix)

フェニックスは、1990年代中頃にフランスのヴェルサイユで結成されたインディー・ロックバンドです。彼らは幼馴染の3人が集まり、別のフレンチデュオ、エールのバック・バンドを務めるためにその活動を開始しました。1996年にはブランコウィッツが合流し、現在の4人のメンバーが揃うことで正式にバンド名を「フェニックス」とし、音楽活動を本格化させました。

バンドの初期は、メンバーの一人であるブランコが「ダーリン」というバンドで活動していたことが特筆されます。このダーリンのメンバーには後にダフト・パンクを結成するギ＝マニュエルとトーマ・バンガルテルが含まれていて、音楽シーンにおける彼らのつながりは興味深いものがあります。

フェニックスは1997年に自主制作のアルバム「Party Time」をリリースし、これをきっかけにエールが契約していたソースレーベルと結びつくことになりました。2000年には、デビューアルバム『United』を発表し、ロックとソウルをエレクトロニクスと巧みに融合させたサウンドが多くのリスナーの注目を集め、ヒットを記録します。このアルバムによって、彼らは新世代のパリ音楽シーンの代表格となりました。

特に、4枚目のアルバム『Wolfgang Amadeus Phoenix』は非常に大きな成功を収め、自らのレーベル「Loyaute」からリリースされた初の作品であり、ここでもグラミー賞を受賞するという快挙を成し遂げました。また、彼らはインタビューの中でYMO（イエロー・マジック・オーケストラ）からの影響を受けたと明かしており、その楽曲やパフォーマンススタイルが彼らの音楽にも色濃く反映されています。

メンバーには、ドラムス担当のトーマス・ヘドランドが在籍しており、彼はCult of LunaやKhoma、The Perishersといったバンドでも活躍しています。また、キーボードを担当するロビン・クデールも重要なメンバーです。

フェニックスはその音楽活動において、数多くの人気シングルをリリースしており、特に「Lisztomania」や「1901」は特に有名です。これらの楽曲は、さまざまな監督によるミュージックビデオが制作され、視覚的にも楽しませてくれます。2023年には日本でのライヴイベントを成功裏に行ない、国際的な活動を続けています。

フェニックスは、音楽の枠を超えた影響力を持つバンドとして、これからも多くの音楽ファンに愛される存在であり続けることでしょう。

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