フェラーリ・296GTB

フェラーリ296GTB：V6ツインターボと電動モーターが織りなす、新たなスーパーカー

2021年、フェラーリは新たなスーパーカー、296GTBを発表しました。このモデルは、フェラーリ史上初の量産V6エンジンを搭載したプラグインハイブリッド車という点で大きな注目を集めています。2992ccのV型6気筒ツインターボエンジンに電気モーターを組み合わせることで、システム全体で最大830psという驚異的なパワーを生み出します。

伝統と革新の融合：296GTBのデザインと性能

車名の「296」はエンジンの排気量を示しており、「GTB」は「グランツーリスモ・ベルリネッタ」の略称です。1960年代の名車、250LMを彷彿とさせるデザインは、フェラーリの伝統を継承しつつ、現代的なスタイリングを取り入れています。コンパクトなボディサイズは、取り回しの良さにも貢献しています。リアウィンドウは、特徴的なトンネルバックスタイルを採用。

その性能は、最高速度330km/h、0-100km/h加速2.9秒、0-200km/h加速7.3秒と、まさにスーパーカーに相応しいものです。従来のV8やV12エンジンとは異なる、V6エンジンによる新たなドライビング体験を提供します。

さらに進化したオープンモデル：296GTS

296GTBの成功を受け、2022年にはオープンモデルとなる296GTSも発表されました。「GTS」は「グラン・ツーリスモ・スパイダー」の略です。296GTBと同様のパワートレインを搭載しながら、電動ハードトップ機構を採用。14秒で開閉でき、45km/h以下であれば走行中でも操作可能です。オープンエアでの爽快なドライビングと、クーペモデル並みの快適性を両立させています。

モータースポーツへの挑戦：296GT3と296チャレンジ

296GTBの技術は、モータースポーツの世界にも進出しています。GT3規格のレーシングカー、296GT3は、GTBのPHEVシステムを省き、600馬力のV6ツインターボエンジンを搭載。従来の488 GT3の後継モデルとして、2023年のデイトナ24時間レースでデビューしました。

さらに、フェラーリ・チャレンジのワンメイクレース車両として、296チャレンジも登場予定です。2024年シーズンからの導入が予定されており、488チャレンジEvoの後継モデルとして、多くのドライバーに刺激的なレース体験を提供すると期待されています。

まとめ：フェラーリの未来を担うモデル

296GTBと296GTSは、フェラーリが伝統と革新を融合させた、まさに現代のスーパーカーと言えるでしょう。環境性能と高性能を両立させたプラグインハイブリッドシステム、そしてモータースポーツへの積極的な展開は、フェラーリの未来を象徴しています。V6エンジンという新たな挑戦は、フェラーリの更なる進化を予感させるものです。 今後、296GTBシリーズがモータースポーツやロードカーシーンにおいて、どのような活躍を見せてくれるのか、目が離せません。

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