フェリシア (ヴァンパイア)

フェリシア：闇夜を切り裂く光の歌姫

フェリシアは、カプコンが生んだ2D対戦型格闘ゲーム『ヴァンパイア』シリーズを彩る、屈指の人気キャラクターです。モリガン・アーンスランドと並び、シリーズ初期から常に登場し続けている、まさに看板娘と言える存在でしょう。その愛らしい容姿と、希望に満ちた明るい性格は、多くのファンを魅了してきました。

生い立ちと夢

幼い頃、教会の前に捨てられていたフェリシアは、シスター・ローズに拾われ、「神の恵み(Felicity)」にちなんで名付けられました。孤児院で育った彼女は、天真爛漫な性格で周囲を明るくしていましたが、6歳頃から体に異変が現れ始め、周囲から孤立してしまいます。シスター・ローズは、フェリシアを連れて各地を転々としながら、変わらぬ愛情を注ぎ続けましたが、やがて静かに息を引き取ります。

孤独な日々を送っていたフェリシアは、テレビで見たミュージカルに感銘を受け、自身の外見をチャームポイントに変えられると考え、ミュージカルスターを志すようになります。スターになるためのアピールとして、悪者を倒して目立つことを思いつき、ダークストーカーたちの戦いに身を投じていくのです。

『ヴァンパイアハンター』では、ついにミュージカルスターになる夢を叶え、デビュー作は大成功。スターへの階段を駆け上がります。しかし、『ヴァンパイアセイヴァー』で生活が変化していく中で、孤独な人々の存在に気づき、「どうすれば皆が幸せになれるのか？」と考えるようになります。そんな中、ジェダ・ドーマによって創られた魔次元へと召喚され、シスター・ローズの教えを胸に、魔次元を突き進みます。リリスとの戦いを経て、新たな夢を抱き人間界へ帰還したフェリシアは、シスター・ローズのように幸せをみんなに分け与えようと、孤児院「ねこのこはうす」を設立。歌って踊れるミュージカルスターとして、子供たちと生活を送るのです。

容姿とキャットウーマン族

フェリシアは、ウェーブのかかった青い長髪、猫の耳と尻尾、そして筋肉質なプロポーションが特徴的なキャットウーマンです。上腕から手、太腿から下の脚部にかけて白い体毛が生えており、胴体にも独特の模様があります。

キャットウーマン族は、元々魔界に生息していた種族ですが、デミトリ・マキシモフとベリオールの戦いに巻き込まれ、人間界へとやってきました。人間との共存は容易ではありませんでしたが、その愛らしさから徐々に受け入れられ、人権を獲得するに至ります。しかし、偏見は根強く、多くのキャットウーマンは人目を避けて暮らしています。フェリシアのミュージカルは、当初見世物として見られていましたが、観客はその歌声とダンスに魅了され、人種の違いなど忘れてしまうのです。

キャットウーマンは、4歳から10歳までの間に体毛や耳、尻尾などの特徴が現れます。実年齢の約半分が人間年齢に相当し、フェリシアは20代後半ですが、キャットウーマンとしては14歳から15歳程度。嗅覚が人間の数千倍優れていたり、夜行性で太陽光が苦手、尻尾の付け根が弱点といった特徴もあります。擬態能力を持ち、猫に変身することも可能です。

種族として男性が存在しないため、キャットウーマンが人間と結ばれても、生まれてくる子供は人間です。そのため、現時点では同種の子孫を残すことはできません。

ゲームにおけるフェリシア

フェリシアは、猫のような身のこなしとスピードを活かした、接近戦を得意とするキャラクターです。ゲージを溜める技をデフォルトで持っているのも特徴で、EX必殺技「プリーズヘルプミー」では、仲間を呼び出して一斉攻撃を仕掛けます。初心者でも扱いやすい性能でありながら、熟練者もやり込める奥深さも兼ね備えています。

多彩な技の数々

フェリシアは、通常技から特殊技、投げ技、そして強力な必殺技を数多く持ちます。「サンドスプラッシュ」や「ローリングバックラー」といった代表的な技に加え、「ヘルキャット」や「キャットスパイク」など、トリッキーな技も使いこなします。EX必殺技の「ダンシングフラッシュ」は、一瞬で相手に接近し連続攻撃を叩き込む強力な技です。

まとめ

フェリシアは、『ヴァンパイア』シリーズを代表するキャラクターとして、その愛らしい容姿と明るい性格、そしてスピーディーなアクションで、多くのファンを魅了し続けています。ゲームだけでなく、様々なメディアで活躍する彼女の姿は、これからも多くの人々に笑顔と感動を与えてくれることでしょう。

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