フォトイメージングエキスポ

フォトイメージングエキスポ（PIE）

フォトイメージングエキスポ（Photo Imaging EXPO, PIE）は、2005年から2009年まで毎年春に東京ビッグサイトで行われていた、アジア最大規模の写真関連商品展示会です。このイベントは、カメラ映像機器工業会や日本カラーラボ協会など、さまざまな業界団体の協力により実現されました。合わせて、これまで行われていた異なる展示会を統一し、より強力なイベントとして位置づけられていました。

イベントの目的と意義

フォトイメージングエキスポは、主に次の3つの目的を掲げていました。第一に、「写真文化の発展と映像ライフの楽しさを啓発する」ことです。この目的のもと、来場者にとって写真がより身近で楽しいものになるような展示が行われました。第二に、「日本から最先端の写真映像技術を世界市場に発信する」ことです。日本の技術が国際的に認知されるきっかけを作ることが狙いでした。最後に、アメリカのPMAやドイツのフォトキナに匹敵する国際的なイベントとしての地位を確立することを目指していました。これにより、日本の写真業界の活性化だけでなく、ショービジネス全体の充実が期待されていました。

開催の歴史と背景

フォトイメージングエキスポは、以下のような展示会の統合によって誕生しました。

• - 1960年に始まった日本カメラショー
• - 1966年から続くラボ用機材展示会（後にラボシステムショーに改名）
• - 1972年から開催されている国際プロ・フォト・フェア

1995年には、日本カメラショーと写真映像用品ショーが併合され、フォトフェスタジャパン'95が開催されました。その後、1997年以降はフォトエキスポと名称変更され、さらなる発展が期待されていました。2005年にこれらの展示会が統一され、フォトイメージングエキスポが誕生しました。

終焉とその後

しかし、2009年の開催を持って、カメラ映像機器工業会が運営から離脱することを発表し、イベントは終了する運命をたどりました。この離脱の理由には、各団体が持ち回りで運営を行っていたため、一貫したコンセプトの確立が困難だったことがあります。その結果、2009年が最後の年となりました。

その後、2010年にはカメラ映像機器工業会が単独でCP+というイベントをパシフィコ横浜で開催し、残りの団体は「スタジオ写真フェア」と合流して、新しいイベント「PHOTO NEXT」を始めることとなりました。これらの新しいイベントは、フォトイメージングエキスポの精神を引き継ぎ、写真文化のさらなる発展を目指して活動しています。

まとめ

フォトイメージングエキスポは、日本の写真関連企業や団体が協力して行った重要なイベントであり、国際的な舞台において日本の技術や文化を発信するためのプラットフォームでした。その影響はその後のイベントにも色濃く残っており、写真業界の現状や市場のトレンドを知る上で欠かせない存在でした。

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