フォープレイ

フォープレイ (Fourplay): スムーズジャズの象徴

フォープレイは、1990年にボブ・ジェームス、リー・リトナー、ネイザン・イースト、ハービー・メイソンの4人によって結成された、スムーズジャズ、フュージョンのグループです。その卓越した演奏技術と洗練された音楽性で、世界中のジャズファンを魅了し続けています。

歴史

結成と初期の成功 (1990年 - 1997年)

1990年、ボブ・ジェームスのリーダー・アルバム『グランド・ピアノ・キャニオン』のセッションで意気投合した4人がグループを結成。翌1991年に発表したセルフ・タイトル・アルバム『フォープレイ』は、マーヴィン・ゲイの「アフター・ザ・ダンス」のカバーにエル・デバージが参加し、大ヒットを記録。『ビルボード』誌のコンテンポラリー・ジャズ・チャートで33週間1位を獲得する快挙を達成しました。その後も、『ビトゥイーン・ザ・シーツ』、『エリクシール』と立て続けにヒット作をリリースし、3作全てがゴールド・ディスクに輝きました。

ギタリストの交代と新たな展開 (1997年 - 2010年)

4作目のアルバム制作中に、リー・リトナーがソロ活動の多忙を理由にレコーディングの延期を申し出ます。リトナーの自主レーベル設立により、4作目の製作が困難になったため、他のメンバーは代わりのギタリストを探すことになりました。候補に挙がったジョナサン・バトラーらの交渉の結果、ネイザン・イーストが推薦したラリー・カールトンが加入。1997年には、新生フォープレイとしてアルバム『④』をリリースしました。当初は他のメンバーとの距離感もあったカールトンでしたが、1999年のクリスマス・アルバム『スノーバウンド』、2000年の『イエス、プリーズ!』の制作を通じて、バンドとしての結束力を高め、「ニュー・フォープレイ」を確立しました。その後も、メンバーはソロ活動と並行してグループ活動を継続し、ボニー・ジェイムスとリック・ブラウンの合作アルバム『シェイク・イット・アップ』にゲスト出演するなど、活動の幅を広げました。2001年には、古巣のワーナー・ブラザース・レコードを離れ、アリスタ傘下のジャズ・レーベル、ブルーバード・レコードに移籍し、6作目『ハートフェルト』を発表。2006年には通算10作目となる『X (テン)』を発表しました。

さらなる進化とメンバーの変遷 (2010年 - 現在)

2008年には、ヘッズ・アップ・インターナショナルに移籍。9月にアルバム『エナジー』を発表し、日本では先行発売されました。また、2005年にケープタウンで行われたライブを収録したDVD『ベスト・オブ・フォープレイ - ライヴ・イン・ケープタウン』も発売されました。2010年2月、ラリー・カールトンがソロ活動に専念するため脱退。後任としてチャック・ローブが加入し、10月にアルバム『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』が発表されました。2015年8月には、バンド結成25周年を記念したアルバム『シルヴァー』が発表され、ゲストとしてリトナーとカールトンがそれぞれ1曲ずつ参加しました。同年9月には、東京JAZZに出演し、歴代メンバー全員が共演するという貴重な機会となりました。2016年10月には、東京シーサイド・ジャズフェスティバルに出演。急病で出演できなかったチャック・ローブの代役として、急遽ラリー・カールトンが参加しました。2017年7月、チャック・ローブが逝去。2018年1月には、2018年の活動休止と2019年の再編が発表されました。

メンバー

ディスコグラフィ

アルバム

『フォープレイ』 - Fourplay (1991年)
『ビトゥイーン・ザ・シーツ』 - Between the Sheets (1993年)
『エリクシール』 - Elixir (1995年)
『ベスト・オブ・フォープレイ』 - The Best of Fourplay (1997年) ※ベスト盤
『④』 - 4 (1998年)
『スノーバウンド』 - Snowbound (1999年) ※クリスマス企画アルバム
『イエス、プリーズ!』 - Yes, Please! (2000年)
『ハートフェルト』 - Heartfelt (2002年)
『ジャーニー』 - Journey (2004年)
『X』 - X (2006年)
『エナジー』 - Energy (2008年)
『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』 - Let's Touch the Sky (2010年)
『エスプリ・ドゥ・フォー』 - Esprit De Four (2012年)
『シルヴァー』 - Silver (2015年)

ライブ・アルバム

Fourplay Live The Authorized Bootleg (1992年)

参加アルバム

ボニー・ジェームス & リック・ブラウン : 『シェイク・イット・アップ』 - Shake It Up (2000年) ※「Love's Like That」に参加

DVD

『イブニング・オブ・フォープレイ Vol.1,2』 - An Evening of Fourplay: Volumes I and II (1994年)
『ベスト・オブ・フォープレイ - ライヴ・イン・ケープタウン』 - Live in Cape Town (2005年)
* Live at San Javier Jazz Festival (2006年)

フォープレイは、メンバーチェンジを経ながらも、常に高品質な音楽を提供し続け、スムーズジャズの発展に大きく貢献してきました。彼らの音楽は、これからも多くの人々に感動と癒しを与え続けるでしょう。

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