フコウモリ

フコウモリとは

「フコウモリ」は、大手玩具メーカーであるバンダイが展開する、主にビデオゲームを中心としたメディアミックスキャラクターコンテンツシリーズです。一風変わったテーマ設定と、可愛らしさを兼ね備えたキャラクターデザインが特徴となっています。

概要

このシリーズの根幹にあるのは、「不幸」という従来のキャラクター商品ではあまり扱われない題材です。しかしながら、単にネガティブな要素を提示するのではなく、おまじないやキュートなビジュアル、ユーモラスなキャラクターたちのやり取りなどを通して、特に女児層に親しみやすいような工夫が随所に凝らされています。例えば、ちょっとした不運を乗り越えたり、キャラクターたちの個性的な「不幸」な一面を楽しんだりといった、おまじない的な要素や共感を呼ぶ要素が盛り込まれています。キャラクターたちのデザインを手掛けたのは、人気育成ゲーム「たまごっち」の第2期シリーズなどで知られる著名なイラストレーター、JINCO氏です。彼女独特の丸みのある愛らしいフォルムと、各キャラクターの個性を際立たせるディテールが、「フコウモリ」の世界観を形作っています。

主要キャラクター

「フコウモリ」の物語は、モリリーという名の少女と、彼女の傍らにいるフコウモリたちを中心に展開されます。

モリリー

フコウの国からやってきたお姫様です。非常にわがままで、何かと物事を億劫がる、典型的なお姫様気質を持ち合わせています。一般的な価値観とは異なり、モリリーは不幸な出来事をこよなく愛し、逆にハッピーで明るい状況が大の苦手です。特に好んで観るのは、人間の複雑な感情が絡み合うドラマチックな昼の情報番組（通称：昼メロ）です。一人称は「私」を使います。

フコウモリたち

モリリーの頭の上にそびえる不思議な建物「フコウ荘」に住み着いている、個性豊かな6匹のコウモリたちの総称です。彼らもまた、それぞれの「フコウ」な一面や特技を持っています。

アチャモリ

体色は鮮やかなピンク色をしたフコウモリで、6匹のリーダー的存在です。翼には左右中央でギザギザに割れたハートマークの模様が見られます。リーダーとしての責任感は非常に強いのですが、その熱意が空回りしてしまうこともしばしばあります。根っからの熱血漢ですが、感動したり悲しんだりするとすぐに涙を流してしまう涙もろい一面も持ち合わせています。人にはあまり知られていない、密かな楽しみは掘り出し物を探すことです。一人称は「あたい」です。

ピキキモリ

水色の体色を持つフコウモリで、翼には繊細なレース模様があしらわれています。6匹の中でも特に女子力が高く、いわゆる「ぶりっ子」タイプと言えるでしょう。自己愛が強く、自分の写真を撮り溜めるのが密かな趣味です。一人称は「あたし」を使います。

レレレモリ

藤色の体色をしたフコウモリで、翼の模様は疑問符（はてなマーク）です。常に冷静沈着で、フコウモリたちの頭脳派として知られています。甘い物が大好物なのですが、それを周りに知られるのが恥ずかしくて秘密にしています。人にはあまり知られていない、密かな楽しみはオリジナルの手品を開発することです。一人称は状況によって「オレ」「俺」「私」を使い分けます。

ピタモリ

黄緑色と赤色のツートンカラーという特徴的な体色を持つフコウモリで、翼には禁止マーク（円の中に逆斜線が入ったもの）の模様があります。非常にのんびりとしたマイペースな性格で、話し方もゆったりとしています。見た目からは想像しにくいですが、実はフコウモリの中で一番の力持ちです。動物と触れ合うのが大好きで、人にはあまり知られていない、密かな楽しみはオリジナルのラジオ体操を考案することです。一人称は「ぼく」を使います。

チョコモリ

黄色の体色を持つ、小さくて赤ちゃんのようなフコウモリです。翼の模様はまるで落書きのような、自由なデザインです。その愛らしい見た目とは裏腹に、実は計算高く腹黒い一面も持ち合わせています。人にはあまり知られていない、密かな楽しみはサスペンス小説を執筆することです。一人称は「ボク」です。

ゲゲモリ

灰色の体色をしたフコウモリで、翼には大きなバツマークの模様があります。フコウモリたちの間ではカリスマ的な存在とされており、他の5匹のフコウモリから強い憧れの対象となっています。彼の素性については謎が多く、多くは知られていません。人にはあまり知られていない、密かな楽しみはポエムを鑑賞することです。一人称は「オレ」を使います。

関連情報

本シリーズは、大手玩具メーカーであるバンダイによって展開されています。また、女児向けコミック雑誌であるちゃおなど、他のメディアとの連携も見られました。

まとめ

「フコウモリ」シリーズは、「不幸」というユニークなテーマを扱いながらも、可愛らしいキャラクターデザインと共感を呼ぶ要素を取り入れることで、幅広い層に受け入れられる魅力を持っています。主人公モリリーと、個性豊かなフコウモリたちの日常は、見る人に新鮮な驚きと楽しさを提供してくれるでしょう。それぞれのキャラクターが持つ密かな趣味など、知れば知るほど奥深い世界観が広がっています。

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