フューネラル・フォー・ア・フレンド

Funeral for a Friend（フューネラル・フォー・ア・フレンド）

Funeral for a Friendは、ウェールズで結成された5人組のポスト・ハードコアバンドです。そのバンド名は、アメリカのバンド、Planes Mistaken for Starsの同名曲に由来します。

バンドの軌跡

2001年12月に解散したJanuary Thirstのメンバーを中心に、2002年1月にFuneral for a Friendは結成されました。デビューアルバムのリリース前である2003年8月には、早くも英ケラング!アウォーズで新人賞を受賞し、その才能が注目を集めました。

彼らの音楽性は、ヘヴィメタルとハードコアという、異なる攻撃性を持つ音楽ジャンルの融合を目指したものです。しかし、特殊な技能に頼るのではなく、バンドメンバーそれぞれが個性を発揮し、一体となって聴かせるスタイルが特徴です。

2004年のインタビューで、彼らはファーストアルバム『カジュアリー・ドレスド&ディープ・イン・カンヴァセーション』について、「準備不足だった」と語っています。そのため、セカンドアルバム『アワーズ』では、本来の自分たちの姿を表現することに力を注ぎました。このアルバムに収録された「ヒストリー」は、南ウェールズの炭鉱閉鎖によるストライキ（1984年 - 1985年）をテーマにした楽曲です。

2007年5月にリリースされたサードアルバム『テイルズ・ドント・テル・ゼムセルヴズ』では、それまでの激しさを抑え、メロディーとボーカルを前面に押し出す作風へと変化しました。これは、作曲手法のマンネリ化を打破し、新たな音楽性を探求した結果と言えるでしょう。このアルバムは、海難事故から生還した漁師の苦難をテーマにしたコンセプトアルバムでもあります。

その後、彼らは自主レーベルJoin Usを設立し、アメリカとカナダではVictory Records、その他の地域ではロードランナー・レコードと流通契約を結びました。2008年10月には、4枚目のアルバム『メモリー・アンド・ヒューマニティ』を発表しています。

2011年3月には、アルバム『ウエルカム・ホーム・アルマゲドン』をリリース。デスボイスを多用するなど、アグレッシブな作風が特徴です。このアルバムについて、マット・デイヴィスは「俺達の歴史に新たな1ページを加えたのではなく、まっさらな新しい1冊の本を書き始めたんだ」と語っています。

2015年9月14日、バンドは解散を発表し、2016年2月から4月にかけて「Last Chance to Dance the Final Tour」と題したラストツアーを行いました。

しかし、2019年には再結成コンサートを機に活動を再開し、ファンを歓喜させました。

メンバー構成

マット・デイヴィス (Matthew Davies Kreye) - リードボーカル
特徴的な歌声を持ち、バンドのフロントマンとして活躍。
January Thirst解散後、Carmen Pariahから加入。
日本の『AKIRA』が好き。
ライアン・リチャーズ (Ryan Richards) - ドラム、ボーカル、キーボード
元ホンド・マクレーンのメンバー。
デスボイスを担当。
Ghostlinesでも活動。ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタインのムース・トーマスと親交が深い。
クリス・ロバーツ (Kris Koombs Roberts) - ギター、ボーカル
January Thirstからのオリジナルメンバー。
ギャヴィン・バロウ (Gavin Burrough) - ベース( - 2010)、[ギター]、ボーカル
元ホンド・マクレーンのメンバー。
Ghostlinesでも活動。
リチャード・ブーシュ (Richard Boucher) - ベース
元ホンド・マクレーン、現Ghostlinesのメンバー。

旧メンバー

ギャレス・デイヴィス (Gareth Ellis Davies) - ベース、ボーカル
ダラン・スミス (Darran Smith) - ギター

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

『カジュアリー・ドレスド&ディープ・イン・カンヴァセーション』 - Casually Dressed & Deep in Conversation (2003年)
『アワーズ』 - Hours (2005年)
『テイルズ・ドント・テル・ゼムセルヴズ』 - Tales Don't Tell Themselves (2007年)
『メモリー・アンド・ヒューマニティ』 - Memory and Humanity (2008年)
『ウエルカム・ホーム・アルマゲドン』 - Welcome Home Armageddon (2011年)
『コンディット』 - Conduit (2013年)
『チャプター・アンド・ヴァース』 - Chapter and Verse (2015年)

ライブ・アルバム

Final Hours at Hammersmith (2006年)

EP

『ビトゥイーン・オーダー・アンド・モデル』 - Between Order & Model (2002年)
Four Ways to Scream You Name (2003年)
Seven Ways to Scream You Name (2003年)
The Young and Defenceless (2010年)
See You All in Hell (2011年)
Between Order and Model (Remastered) (2013年)

コンピレーション・アルバム

The Great Wide Open (2007年)
『ユア・ヒストリー・イズ・マイン』 - Your History Is Mine (2009年)

シングル

多数のシングルをリリース。

DVD

Splling Blood in 8mm (2004年)

その他

メタリカのトリビュートCDで「ダメージ・インク」をカヴァー。
* 『バック・トゥ・ザ・バス：フューネラル・フォー・ア・フレンド編』 - Back to the Bus (2007年)

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