フランスラグビー連盟

フランスラグビー連盟（仏: Fédération française de rugby à XV、略称FFR）は、フランス国内におけるラグビーユニオン競技の最高統括団体です。

歴史と変遷

FFRの設立に先立つ1910年、フランス代表チームは、イングランド、アイルランド、ウェールズ、スコットランドによる既存の大会「ホーム・ネイションズ・チャンピオンシップ」に初めて加わりました。これにより参加国が5カ国となり、この選手権は「ファイブ・ネイションズ」として広く知られるようになります。

組織としてのフランスラグビー連盟は、1919年に正式に発足しました。

1920年代には、フランス国内でラグビーユニオンの人気が飛躍的に高まります。その結果、クラブ間での有力選手の獲得競争が過熱し、金銭を伴う引き抜きが頻繁に行われるようになりました。この状況を、アマチュアリズムを原則とする当時の国際ラグビーフットボール評議会（IRFB、現在のワールドラグビー）は、事実上の「プロ化」の兆候と見なし、深い憂慮を示して警告を行いました。しかし、フランス側はこの警告を無視したため、1932年以降、フランスは国際試合から一時的に除外されることとなります。「ファイブ・ネイションズ」は、フランスの脱退により再び4カ国対抗の「ホーム・ネイションズ・チャンピオンシップ」へと戻りました。

国際舞台からの孤立を受け、フランスは1934年に中心となり、国際アマチュア・ラグビー連盟（Fédération Internationale de Rugby Amateur; FIRA）を設立しました。当初、フランス、イタリア、カタルーニャ、チェコスロバキア、ルーマニア、ドイツ、オランダ、ポルトガル、スウェーデンを含む9つの協会が加盟し、これはIRFBに対するある種の対抗組織としての性格を持っていました。

第二次世界大戦を挟む形で、1939年にはフランスが「ファイブ・ネイションズ」に復帰することが認められます。しかし、実際の試合が再開されたのは戦後の1947年からとなりました。

長年の隔たりを経て、1978年にフランスラグビー連盟はIRFBへの加盟を果たしました。

かつてフランスが主導して設立したFIRAは、1994年にIRFBの傘下に入り、現在は「ラグビーヨーロッパ」として、ワールドラグビーの地域統括団体の一つとして活動を続けています。

主な統括大会

FFRは、フランス国内における主要なラグビーユニオン大会を統括しています。これには、国内最上位リーグである「トップ14」や、それに次ぐ「プロD2」などが含まれます。

近年の財政状況

近年、フランスラグビー連盟は財政的な課題に直面しています。2024年12月7日に開催された総会では、2023-24年度の営業損失が2940万ユーロ（日本円で約48億円）に達したことが公表されました。これは7年連続の赤字であり、累積損失額は6510万ユーロ（約107億1600万円）に膨らんでいます。この厳しい財政状況は、今後の連盟運営における大きな課題となっています。

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