フランス共和国官報

フランス共和国官報（Journal officiel de la République française、略称：JORFまたはJO）は、フランス共和国政府が発行する公式の政府公報です。フランス政府からの主要な法的情報や行政情報を国民に周知する重要な役割を担っています。

構成と内容

官報は、複数の文献で構成されていますが、中でも最も重要なのは「法律と政令（Journal officiel lois et décrets）」です。このセクションでは、フランスの法律、政令、その他の行政上の決定が公式に公表されます。法律や政令は、その効力が発生する前に、必ずこの官報に掲載される必要があります。これは、法の透明性を確保し、国民が法律の内容を知ることができるようにするための重要な手続きです。

官報には、議会の議論（元老院、国民議会、経済社会環境評議会）の記録も掲載されます。これにより、法律がどのように議論され、決定されたのかを知ることができます。また、1901年のアソシエーション法に基づいて、非営利団体の解散や重要な変動に関する情報も公示されます。これは、非営利団体の活動の透明性を確保し、関係者への情報提供を目的としています。

電子化

2016年1月1日以降、官報はペーパーレス化され、紙媒体での印刷版は廃止されました。現在では、電子版のみがレジフランス（Légifrance）を通じて公開されています。レジフランスは、フランスの法令や判例などの法情報を集約したデータベースであり、官報の電子版もここで閲覧することができます。電子化により、情報のアクセス性が向上し、より多くの人々が容易に官報の内容を確認できるようになりました。

組織と運営

官報の運営は、首相の管轄下にある「官報局（Direction des journaux officiels）」が行っています。官報局は、パリ15区に拠点を置き、他の政府刊行物とともに官報を発行しています。

関連項目

フランス政府
レジフランス
* ル・モニトゥール・ユニヴェルセル

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