フランチシェック・クレーベルク

フランチシェック・クレーベルクの生涯と軍歴

フランチシェック・クレーベルク（Franciszek Kleeberg）は、1888年2月1日にポーランドのタルノポリに生まれ、1941年4月5日に亡くなるまで著名な軍人としての生涯を送った。彼の父は1863年のポーランド蜂起に参加したため、クレーベルクは家庭環境から早くから愛国心を芽生えさせ、軍人の道を歩むことになる。

軍歴のスタート

クレーベルクは1908年、テレジア軍事アカデミーを卒業し、オーストリア＝ハンガリー軍の砲兵隊に入隊した。その後、彼は1913年に参謀本部アカデミーに進み、そこでの学びを活かす準備を整えたが、第一次世界大戦の勃発により、卒業前に前線に送られることになった。彼は1915年にユゼフ・ピウスツキが指揮するポーランド軍団に異動し、そこで参謀としての役割を担うことになる。1917年7月には第1砲兵連隊の副連隊長に就任した。

ポーランド軍への参加

1918年10月、クレーベルクはポーランド軍に参加し、ポーランド・ソビエト戦争に従軍した。ここでの経験は彼の将来の軍事的なキャリアにとって重要なものとなった。その後、フランスの高等軍事学校を卒業した彼は、1922年から参謀勤務を開始し、1925年11月からはワルシャワ高等軍事学校の科学学部長を務め、その後1927年にグロドノの歩兵師団の指揮官に就任した。

1934年にはグロドノの軍団区及び第9軍団区を指揮し、この部隊には第20、第30、第38歩兵師団やノヴォグルト騎兵旅団が含まれていた。

第二次世界大戦とクレーベルクの抗戦

1939年9月1日にポーランド侵攻が始まると、彼は第9軍団に配属されていた部隊から「ポレシエ」独立作戦集団を編成し、その指揮官に任命される。彼は9月14日から16日までブジェシチ要塞の防衛を担当し、その後17日から18日にはコブルィンの戦いを指揮した。クレーベルクはポーランド軍の崩壊後も勇敢に抵抗を続けたが、限られた弾薬や食料の不足が影響し、最終的に戦闘を継続することが困難になった。

1940年10月5日、彼はルブリン近郊のコツクにて投降を余儀なくされ、ドイツ軍の捕虜となった。捕虜生活の中、彼はザクセンのケーニヒシュタインにある将校捕虜収容所（Offizierlager IV-B）に収容されるが、心疾患を抱えており、1941年4月5日にドレスデン市のドイツ軍病院で死去することとなる。

クレーベルクの業績は高く評価され、彼の死後には1943年1月1日に少将に昇進した。彼の生涯はポーランドの軍歴において重要な位置を占めており、国に捧げた彼の献身的な姿勢は後世に語り継がれている。

もう一度検索