フリッパーズ・ギター

フリッパーズ・ギターに関する概要

フリッパーズ・ギター（The Flipper's Guitar）は、日本の音楽シーンにおいて特異な存在感を示したロックバンドである。1987年11月に小山田圭吾（当初の名義は「圭悟」）と井上由紀子によって「Pee Wee 60's」というバンドが結成され、1989年に「ロリポップ・ソニック」へ改名。その後、同年にフリッパーズ・ギターという名に変更し、活動を本格化させた。残念ながら、1991年10月に彼らは解散を決定することとなる。

バンドの設立と発展

フリッパーズ・ギターの基盤は、「Pee Wee 60's」というバンドにあった。このバンドは、小山田と井上のみの2人編成で、他のメンバーが脱退したことをきっかけに新しい名前に改名し、ライブ活動を再開した。それに引き続き、メンバーが次々と加入し、吉田秀作（ベース）、荒川康伸（ドラム）、そして小沢健二（ギター、サイドボーカル）が加わり、最終的に5人編成となった。当初はネオGSと呼ばれるジャンルに分類されていたが、彼らの音楽性は次第に広がりを見せる。

メジャーデビューに際し、「ロリポップ・ソニック」という名称は独特すぎるという指摘を受け、より親しまれやすい「フリッパーズ・ギター」に改名された。1989年には全曲英詞の1stアルバム『three cheers for our side〜海へ行くつもりじゃなかった』でデビューを果たす。しかし、リリース後すぐに小山田が交通事故で入院し、一時活動を休止。その後、メンバーの脱退が相次ぎ、最終的に小山田と小沢の2人によるデュオとなった。

主要作品と解散

1990年には全曲日本語の2ndアルバム『CAMERA TALK』を発表。小沢によると、彼らには「リードボーカルは小山田が担当し、作詞やタイトルは小沢が決める」という暗黙の了解があったという。そして、その後の作品も共作名義でリリースされることとなった。1991年には3rdアルバム『DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER -ヘッド博士の世界塔-』がリリースされたものの、突然の解散発表が行われた。そのタイミングは、既にチケットが発売されていたライブツアー直前であったため、多くのファンからの批判を受けることとなった。

その後、小山田はコーネリアス、小沢はソロアーティストとして活動を始める。解散について、小山田はインタビューにおいて「特に明確な理由があったわけではなく、自然な流れでお互いそう思ったのだろう」と振り返っている。小沢もSNS上で、解散に関連する内容を発信している。

ディスコグラフィ

フリッパーズ・ギターの主なディスコグラフィには、以下の作品が含まれる：

• - シングル: 「Friends Again」「恋とマシンガン」「LOVE TRAIN」など
• - スタジオ・アルバム: 『three cheers for our side〜海へ行くつもりじゃなかった』『CAMERA TALK』『DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER -ヘッド博士の世界塔-』
• - コンピレーション・アルバム: 「fab gear」
• - ベスト・アルバム: 「colour me pop」「on PLEASURE BENT」など

さらに、彼らの音楽には未発表曲も多く、ライブ映像もいくつかの形式でリリースされている。

まとめ

フリッパーズ・ギターは短い活動期間であったが、その独創的な音楽とスタイルは、日本の音楽シーンに多大な影響を与えた。解散後も、メンバーそれぞれの個々の活動を通じて、彼らの音楽は受け継がれている。彼らの楽曲は、多くのファンに今なお愛され、忘れられない存在であり続けている。

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