フリージア (MUCCの曲)

MUCCの21枚目のシングルとしてリリースされた「フリージア」は、バンドにとって重要なターニングポイントとなった作品です。2009年11月25日にデンジャークルー・レコードから発売され、インディーズ流通という形でリリースされました。これは、前作「我、在ルベキ場所（Bタイプ）」以来の試みであり、デンジャークルー・レコーズへの移籍後初のシングルとなりました。

リリース形態は通常盤と完全生産限定盤の2種類があり、それぞれ異なる魅力を持っています。完全生産限定盤は、収録曲が一部異なるだけでなく、オリジナルランチトートバッグが付属するという特殊仕様でした。ファンにとっては見逃せないアイテムであり、発売当時大きな話題となりました。

「フリージア」のプロデュースは、L'Arc〜en〜CielのKenが担当しました。Kenは今作を含めて3作品をMUCCと共同制作しており、今作はそのKenプロデュースの最終作となります。PV監督は小嶋貴之が担当しました。

通常盤には、表題曲である「フリージア」とカップリング曲「楽園」が収録されています。「フリージア」は、作詞を逹瑯、作曲をミヤが手掛け、編曲はミヤとKenが共同で行いました。楽曲制作は「空と糸」と並行して進められ、「無機質なものから作ろう」というコンセプトのもと、制作がスタートしました。その結果、メロディーは無機質でありながら、サビは自然な形に仕上がったとのことです。特に注目すべきは、アウトロで1分以上続くギターソロです。これは、Kenからの助言によって実現したもので、これまでのMUCCにはなかった新しい試みでした。

一方、完全生産限定盤には、「フリージア」に加え、ミヤが作詞・作曲を手掛けた「終止符」、そして「フリージア -Rhodesian Ridgeback ver.-」が収録されています。「フリージア -Rhodesian Ridgeback ver.-」は、原曲とは異なるアレンジが施されており、新たな魅力を引き出しています。

「フリージア」は、TBS系「あらびき団」の10・11月度エンディングテーマとしても起用され、幅広い層にMUCCの音楽が届けられるきっかけとなりました。この曲は、MUCCの音楽性の幅広さと、常に新しいことに挑戦する姿勢を象徴する作品と言えるでしょう。

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