フレンズ〜ポールとミシェル

映画『フレンズ〜ポールとミシェル』の概要

『フレンズ〜ポールとミシェル』（原題: Friends）は、1971年に英国と米国で制作された映画です。この作品は、14歳の少女と15歳の少年の恋愛と出産というテーマを扱い、当時としては異例の若者のリアルな恋愛模様を描写しました。本作は、監督のルイス・ギルバートが自ら原案を手掛け、音楽をエルトン・ジョンが担当するなど、多彩な才能が結集した作品です。

映画は、当時の社会背景を反映し、特に10代の妊娠と出産に焦点を当てたことで話題を呼びました。その結果、映画は世界的にヒットしただけではなく、1972年にはゴールデングローブ賞の最優秀外国映画賞候補となり、同年のグラミー賞では映画音楽賞部門の候補に挙がりました。ただし、受賞は逃しました。

続編として、1974年に『続・フレンズ ポールとミシェル』が公開され、前作からおよそ3年が経った後の二人の物語が描かれています。

あらすじ

物語は、父親を亡くし孤児となった14歳のミシェルが、従姉妹であるアニーを頼ってパリにやってくるところから始まります。しかし、アニーは新たに付き合い始めた恋人と同棲中で、ミシェルは居心地の悪さを感じ、故郷アルルへの思いが募ります。一方、アルルに住むポールは、父親の再婚相手とその連れ子に対して反感を抱きながら日々を過ごしていました。

ある日、動物園で出会った二人は、家庭の問題を抱えながらも意気投合し、ミシェルの父の別荘があるアルルに向かうことになります。美しい自然の中で過ごすことで互いの距離は縮まり、恋愛関係に発展します。しかし、二人は現実に直面し、ポールは仕事を探さなければならなくなります。最初はうまくいかず、収入を得るために猟師が捨てた魚を拾って生活する様子は、若者たちが背負う厳しい現実を映し出しています。

そんな過酷な中でも愛を育み、二人は妊娠に至り、医者の助けを借りずに出産します。赤ん坊は無事に育ち、ポールの仕事も少しずつ安定していくものの、ポールは警察に捜索願が出されているため、その不安が二人を脅かすことになります。

続編『続・フレンズ ポールとミシェル』

続編では、ポールが再度ミシェルと再会を果たすまでの過程が描かれます。ポールは父に連れ戻され英国で高校を終えますが、ミシェルとその娘を思う気持ちは変わりません。新学期が始まる前にフランスを訪れたポールは、ミシェルと再会し、かつての思い出を共有しますが、ミシェルには新しい恋人がいるという驚きの事実を掴むことになります。

物語は、再会から始まり、家庭の状況や、再び訪れる恐れや確認すべき事実、そして愛と選択について考えさせられる展開へと進みます。日々の生活を支えるための苦労や、相手への疑念など、恋愛に伴う試練は多岐にわたり、特に妊娠の問題によって二人の関係が試される展開は、一層観客に深い印象を与えます。

映画『フレンズ〜ポールとミシェル』と続編は、若い恋人たちの感情の揺れ動きと、困難に直面しながらも愛を育もうとする姿を描写した作品であり、多くの視聴者に共感を呼び起こしました。

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