フレンチ・アルバム

フレンチ・アルバムについて

セリーヌ・ディオンの『フレンチ・アルバム』（原題: D'eux）は、1995年3月27日にリリースされたフランス語のアルバムです。この作品は、ディオンの12枚目のアルバムであり、アメリカでの発売名は『The French Album』で、日本国内ではこの名称のカタカナ表記として知られています。

このアルバムは、フランスの著名な音楽家ジャン=ジャック・ゴールドマンが第一線で作曲とプロデュースを務めており、その働きによりアルバム全体が非常に高いクオリティを維持しています。収録された楽曲には、ヒットシングルの「愛をふたたび」や「私は知らない」、フランスのラジオシングル「バレー」、さらにカナダで人気の「運命」「貴方について行く」などがあります。これらの曲は、ディオンの明確な歌声と深い感情表現によって多くのリスナーの感動を呼び起こしました。

特に印象的なのは、「飛べ」という楽曲で、これは前年に病気で亡くなったディオンの姪、Karineに捧げられたものです。この感動的なトリビュートは、多くのファンの心を鷲掴みにしました。また、アルバムのリリースから1ヶ月後の1995年4月には、特別番組がフランスで放送され、リスナーにアルバムの魅力を伝えました。

このアルバムには、後のアルバム『FALLING INTO YOU』に収録される英語版の曲も含まれており、その影響力は計り知れません。また、多くの楽曲は2005年に発売されたフランス語のベストアルバム『オン・ヌ・シャンジュ・パ』にも収められています。

さらに、ディオンはこのアルバムを支持するライブツアー「D'eux Tour」を行い、パリのジーニス劇場でのパフォーマンスはCD『パリ・ライヴ』としてリリースされました。このツアーでは、アルバムからのライブバージョンのシングルも販売され、音楽ファンを魅了しました。

『フレンチ・アルバム』は、リードシングル「愛をふたたび」とともに、ジュノー賞やフェリックス賞などのさまざまな音楽賞を受賞しました。また、ディオンは「史上最も良く売れているフランス語圏アーティスト」としてフランスの文化大臣からメダルを授与され、その地位を確立しました。

このアルバムは、2004年に『愛するだけでよかったら』との2枚組として再リリースされ、さらに2006年には『愛するだけでよかったら』と『1人の女と4人の男』との3枚組で再々リリースが行われました。また、同年に発売された「スペシャル・ゴールドディスク・エディション」は、バック・カタログ・チャートで7位にランクインし、人気を持続させました。

面白いことに、ディオンの2007年のアルバム『D'elles』は、このアルバムの原題『D'eux』から派生した名称であり、女性名詞を用いて名付けられています。このように、彼女の作品は常に進化し続け、多くの人々に影響を与えています。

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