ブガッティ・EB218

ブガッティEB218：エレガントなサルーンスタイルのコンセプトカー

1999年、パリモーターショーの会場に、ブガッティの新たなコンセプトカー、EB218が登場しました。フォルクスワーゲン傘下となったブガッティが発表した2台目のコンセプトカーであり、EB112、EB118と続く、ジウジアーロデザインによる傑作として注目を集めました。

洗練されたデザイン

EB218は、その前身であるEB112をベースにしながらも、全長を315mm延長。その結果、ハッチバックスタイルだったEB112とは異なり、よりエレガントなサルーンスタイルへと進化を遂げました。デザインのインスピレーション源は、ブガッティ・タイプ101 Guilorとされています。ボンネット、バンパー、ライトといったディテールもEB112から大きく変更され、より洗練された印象を与えています。

インテリアは、シンプルながらも豪華な造りです。ベージュの革シートが、乗員を優しく包み込みます。ダッシュボードは、木製パネルを採用。そこに配置された計器類や送風口は、機能性と高級感を両立させています。

強力なパワートレイン

EB218には、EB118と同じW18エンジンを搭載。この強力なエンジンは、ブガッティの技術力の高さを見せつけます。さらに、ランボルギーニ・ディアブロと共通の全輪駆動システムを採用。これにより、優れたトラクション性能と安定性を確保しています。このシステムは、後のシロンコンセプトにも採用されており、ブガッティの技術が継承されていることがわかります。

ブガッティのコンセプトカーとしての意義

EB218は、単なるコンセプトカーに留まりません。この車は、ブガッティがフォルクスワーゲン傘下でどのような未来を目指しているのかを示す重要な指標でした。EB112、EB118と続くコンセプトカーシリーズの一環として、ブガッティのデザイン哲学や技術力の進化を鮮やかに示しています。その洗練されたスタイルと、パワフルなパワートレインは、多くの自動車愛好家の心を掴みました。

EB218は、その後量産モデル化されることはありませんでしたが、ブガッティの歴史において重要な役割を果たしたコンセプトカーとして、今日でも高く評価されています。そのデザインと技術は、後のブガッティ車に受け継がれ、ブガッティのアイデンティティを確立する上で大きな影響を与えたと言えるでしょう。

まとめ

ブガッティEB218は、ジウジアーロのデザインセンス、ブガッティの技術力、そしてフォルクスワーゲンのバックアップが融合した、稀有なコンセプトカーです。その存在は、現代のスーパーカーデザインに影響を与え続け、自動車史にその名を刻んでいます。EB112やEB118と共に、ブガッティのコンセプトカーの歴史を語る上で欠かせない一台と言えるでしょう。

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