ブラジルグランプリ

ブラジルグランプリ（ブラジルGP）

ブラジルグランプリ（英: Brazilian Grand Prix、ポルトガル語: Grande Prêmio do Brasil）は、1973年からブラジルで行われているF1世界選手権のレースです。2021年以降はサンパウログランプリ（英: São Paulo Grand Prix、ポルトガル語: Grande Prêmio do São Paulo）という名称でも知られています。

概要

このグランプリは、1978年と1981年から1989年までリオデジャネイロ郊外のジャカレパグアで開催され、それ以外の年はサンパウロ郊外にあるインテルラゴスサーキットで行われています。かつては年の初めに設定され、10回が開幕戦として実施されましたが、2004年からはバーレーンGPの影響でシーズンの最後に行われることが多くなりました。

ブラジルGPは、観客の楽しみを増すために、表彰式の後にはサンバのリズムに合わせたシャンパンファイトが恒例となり、紙吹雪が舞う華やかな演出が行われます。この独特な祝賀スタイルは、ブラジル特有の文化を反映しています。

歴代最多勝記録

ブラジルGPの歴史においては、1980年代から1990年代にかけて活躍したアラン・プロストが最多勝記録を保持しており、彼はこのレースで6勝を挙げています。加えて、ミハエル・シューマッハが4勝を記録しています。チームとしてはマクラーレンが12勝でトップに立ち、次いでフェラーリが11勝、ウィリアムズ、メルセデス、レッドブルが各6勝をあげています（2023年現在）。

ブラジル人チャンピオンと母国GP

ブラジル出身のF1チャンピオンは、全員が母国GPを制しています。例えば、エマーソン・フィッティパルディは1973年に優勝し、ネルソン・ピケは1983年に母国で初めて勝利を収めました。また、アイルトン・セナは1991年に悲願の優勝を達成しました。最後にブラジル人ドライバーが優勝したのは、2008年のフェリペ・マッサです。その後、ブラジル人ドライバーはF1から姿を消しました。

開催の経緯と憶測

2017年以降、ブラジルGPの開催は不確実な状況が続いていました。主催者とFOM（フォーミュラ1の商業運営団体）間での開催権料の折り合いが取れなかったためです。ブラジル経済の厳しさやサンパウロ市長の交代によって、インテルラゴスサーキットは民営化の計画が進められましたが、環境団体の反対もあり、そこでの開催が続くことが決定しました。

過去の主な出来事

ここではいくつかの注目すべき出来事を紹介します。

• - 1972年: 初のブラジルGPが非選手権戦として行われました。
• - 1991年: アイルトン・セナが母国インテルラゴスで念願の初勝利を飾り、感動的な瞬間となる。
• - 2005年: フェルナンド・アロンソがこのレースでドライバーズチャンピオンを決定し、エマーソン・フィッティパルディの史上最年少チャンピオン記録が更新される。
• - 2012年: セバスチャン・ベッテルとフェルナンド・アロンソのタイトル争いが繰り広げられ、最終的にベッテルがチャンピオンとなる。

最新の開催状況

2020年には新型コロナウイルスの影響で開催が中止されたものの、2022年には雨の中で予選が行われ、ハースのケビン・マグヌッセンが初のポールポジションを獲得するなどの盛り上がりを見せました。特徴的なサーキットと歴史的な背景を持つブラジルGPは、今後もF1界で重要な役割を果たしていくでしょう。

もう一度検索