ブラッド・ウェバー

ニュージーランドのプロフェッショナルラグビーユニオン選手であるブラッド・ウェバー（Brad Weber）は、1991年 1月17日に同国のネーピアで生を受けました。主にスクラムハーフ（SH）のポジションを務め、その俊敏で正確なプレーで知られています。身長172cm、体重75kgという体格ながら、低い重心と素早い動きを駆使して、ゲームを効果的にコントロールする能力を持っています。現在、彼はフランスのトップリーグであるトップ14に所属するスタッド・フランセ・パリでそのキャリアを歩んでいます。

キャリア初期と国内での実績

ウェバー氏のラグビーへの情熱は幼い頃から培われました。若手時代からその才能は注目され、将来を嘱望される選手が集まるU20ニュージーランド代表に選出される機会を得ました。これは、後の国際舞台での活躍への第一歩となりました。国内での経験を積むため、彼はまず地方代表チームであるオタゴでプレーし、その後ワイカトへと活動の場を移しました。これらの国内リーグでの経験を通じて、彼はスクラムハーフとしての基本的なスキルに加え、戦術的な理解を深めていきました。

スーパーラグビーとチーフスでの活躍

国内での着実な成長が評価され、2014年には南半球最高峰のクラブ対抗戦であるスーパーラグビーの強豪、チーフスに加入しました。チーフスでは、世界クラスの選手たちと共にトレーニングし、試合に出場することで、彼のプレーレベルは飛躍的に向上しました。厳しいポジション争いを経て、彼はチーフスの主要なスクラムハーフとして定着し、チームの重要な局面で的確な判断とプレーを見せました。チーフスでの長い在籍期間は、彼をスーパーラグビー有数のスクラムハーフとしての地位を確立させました。

代表チームでの活躍：マオリ・オールブラックスとオールブラックス

ブラッド・ウェバー氏は、ニュージーランドラグビーにおける特別な存在であるマオリ・オールブラックスにも選ばれています。これは、マオリの血を引く優れた選手に与えられる栄誉であり、彼のスキルとリーダーシップが国内で高く評価されていたことを示しています。そして、彼のキャリアにおける最大のハイライトの一つは、ラグビーニュージーランド代表、通称オールブラックスへの選出です。世界最強と称されるオールブラックスの一員となることは、ニュージーランドの全てのラグビー選手の究極的な目標です。ウェバー氏はオールブラックスとして国際試合の舞台に立ち、2024年10月現在までに18回のキャップを獲得しています。

ラグビーワールドカップ出場

オールブラックスのメンバーとして、ブラッド・ウェバー氏はラグビー界最大の祭典であるラグビーワールドカップに出場する貴重な経験をしました。2019年に日本で開催されたこの大会において、彼はニュージーランド代表スコッドの一員として選出されました。ワールドカップというプレッシャーの大きな舞台でプレーすることは、選手にとって計り知れない財産となります。彼はこの大会で、世界の強豪と対峙し、自身の能力を示す機会を得ました。

フランスへの移籍と現在の挑戦

長年にわたりニュージーランド国内で実績を積んだ後、ブラッド・ウェバー氏は新たな挑戦を求め、海外への移籍を決断しました。2023年、彼はフランスのトップリーグであるトップ14に所属する名門、スタッド・フランセ・パリに加入しました。文化やラグビーのスタイルが異なるヨーロッパでのプレーは、彼にとって新たな刺激となっています。スタッド・フランセでは、チームのキープレーヤーとして、フランス国内リーグの熾烈な戦いに身を投じています。この新たな環境での経験は、彼の選手としての幅をさらに広げることでしょう。

まとめ

ブラッド・ウェバー氏は、ニュージーランドのネーピアから世界の舞台へと駆け上がった実力派スクラムハーフです。U20代表から始まり、国内リーグ、スーパーラグビーのチーフスでの活躍を経て、マオリ・オールブラックス、そしてオールブラックスとしての国際経験を積み重ねてきました。2019年にはワールドカップにも出場し、現在はフランスのスタッド・フランセ・パリで挑戦を続けています。彼のこれまでのキャリアは、粘り強い努力と才能が見事に結びついた結果であり、今後のさらなる活躍が期待されています。

もう一度検索