ブラッド・エルドレッド

ブラッドリー・ロス・エルドレッド

ブラッドリー・ロス・エルドレッド（Bradley Ross Eldred、1980年7月12日生まれ）は、アメリカ・フロリダ州ブロワード郡フォートローダーデール出身の元プロ野球選手です。彼は、内野手および外野手として右投右打でプレーし、現在は広島東洋カープの駐米スカウトを務めています。愛称は「ビッグ・カントリー」です。

経歴

エルドレッドは2002年にMLBドラフトでピッツバーグ・パイレーツに指名され、2005年にメジャーデビューを果たしました。彼は初年度に55試合出場し、12本塁打を放ちましたが、翌2006年は開幕早々に怪我をしてしまい、メジャーリーグでの出場機会が減ったことで、2007年には19試合出場にとどまります。

その後、2008年にはシカゴ・ホワイトソックスと契約し、AAA級で好成績を残しますが、オフにFAとなりました。続いてワシントン・ナショナルズやコロラド・ロッキーズでもプレーし、2012年にはデトロイト・タイガースで再度メジャー昇格を果たしました。彼のキャリアの中で、好調だった時期もあれば苦しむ時期もありました。

広島カープ時代

2012年6月21日に広島東洋カープに加入したエルドレッドは、入団初年度から65試合に出場し、11本塁打とチーム内での活躍が目立ちました。しかし、2013年には怪我と不振に悩まされながらも再び成績を取り戻し、特に9月には連続本塁打や重要な場面での活躍がありました。彼のパフォーマンスはチームのクライマックスシリーズ進出に貢献しました。

2014年には27試合で8本塁打を記録し、絶好調の状態を維持。この年には月間MVPを獲得し、その後も多くの成績を残しました。特に、シーズン終盤には本塁打王に輝き、広島球団における外国人選手として久々のタイトル獲得となりました。彼の豪快なスイングと長打力はファンからの支持を集め、この年の彼の活躍は特に称賛されました。

引退とその後

2018年には年齢による影響もあり、一軍出場が減少し、最終的には2019年に現役引退を決意します。しかし、彼の功績は広島球団にとって重く、引退セレモニーも行われ、彼の名は広島の歴史に永久に刻まれることになりました。

引退後、エルドレッドは広島球団の駐米スカウトとして外国人選手のスカウティングに従事し、若手選手の育成にも力を入れています。また、eBASEBALLプロリーグへの参加を通じて新たな形で野球界に貢献しています。

選手としての特徴

エルドレッドの最大の武器はその長打力であり、パワーヒッターとしての地位を確立しました。好不調の波はあるものの、彼は常にチームのためのプレーを心掛け、守備にも高い意識を持っていました。また、ベースまでの全力疾走は彼の特徴でもありました。彼の年齢を重ねるにつれて、日本に溶け込もうとする姿勢は際立ち、多くのチームメイトや監督から信頼を寄せられました。

人物・エピソード

エルドレッドはチーム内での関係性も深く、前監督の野村謙二郎との信頼関係は特に知られています。彼は通訳を介さずにコミュニケーションを取り、円滑なチーム運営に寄与しました。また、大の釣り好きであり、日本生活に慣れてからは地元の釣りスポットを探し始めるなど、地元文化にも積極的に関わっています。

彼は野球界での経験を生かし、引退後もその情熱を持ち続け、新たな挑戦を続けています。今後も彼の活躍に期待が寄せられています。

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