ブラフ (ゲーム)

ブラフ：駆け引きと心理戦のダイスゲーム

ブラフは、ドイツで生まれた人気のボードゲーム、そしてダイスゲームです。1993年にはドイツ年間ゲーム大賞を受賞するなど、高い評価を得ています。そのルーツは、古くから世界中で楽しまれてきたライアーズ・ダイスというゲームにあり、古典的なルールを再構築した作品として知られています。ブエブロという別名でも呼ばれることもあります。

ライアーズ・ダイスからの進化

ライアーズ・ダイスの起源は1800年以前と推測されていますが、考案者は不明です。ブラフは、リチャード・ボルグによってこの古典的なゲームが再構成され、洗練されたゲームデザインとして生まれ変わりました。そのため、ボルグの作品として紹介されることも少なくありません。アメリカでは1987年にミルトン・ブラッドリー社から「Liar's Dice」として、日本ではツクダオリジナルから「ライアーズダイス」として商品化され、幅広い層に親しまれてきました。

ゲームの内容と構成

ブラフのゲームセットには、以下のものが含まれています。ツクダオリジナル版も同様の構成でした。

ダイスカップ：6個
サイコロ：30個（正六面体。1～5は通常のサイコロと同じ。6の目は☆）
ツクダオリジナル版サイコロ：30個（2～6と☆）
色違いサイコロ：1個（上記サイコロと同じデザインの色違い）
ゲームボード

市販されているブラフでは、最大6人でプレイできます。

ゲームの流れ：心理戦と大胆な予想

1. 各プレイヤーはダイスカップ1個とサイコロ5個を受け取ります。
2. サイコロをダイスカップに入れ、伏せて自分の出目を確認します。
3. プレイヤーは順番に、全プレイヤーのサイコロの出目と個数を予想して宣言します（例：「3が9個」）。宣言と同時に、赤いサイコロを宣言した目に合わせてゲームボード上の個数の欄に置きます。
4. ☆は任意の数として扱うことができます。「3が7個」と宣言する場合、3が実際7個で、☆が2個あっても構いません。☆の個数のみを宣言することも可能です。
5. 次のプレイヤーは、以下のいずれかの行動を選択します。
前のプレイヤーの宣言よりも多い数を宣言するか、より大きな出目に変更する（出目を変更する場合は個数を増やす必要はありません）。 例えば、前の宣言が「3が9個」なら、「4が9個」「2が10個」「3が10個」などが有効です。☆を宣言する場合は、個数の半分より大きくなければなりません（例：「3が9個」なら「☆が5個」以上）。逆に、宣言が☆の場合、2倍の個数以上でなければなりません。例えば「☆が2個」なら「☆が3個」「2が4個」以上となります。
自分のダイスカップから1個以上のサイコロを場に出し、残りのサイコロを振り直す。
前のプレイヤーの宣言を否定する（チャレンジ）。
6. チャレンジされた場合、全員のダイスカップを開けて、宣言と実際のサイコロの出目を確認します。
宣言通りの個数だった場合、宣言したプレイヤー以外の全員がサイコロ1個を場に出します。
宣言より少ない個数だった場合、宣言したプレイヤーは不足した個数分のサイコロを場に出します。
宣言より多い個数だった場合、チャレンジしたプレイヤーは超過した個数分のサイコロを場に出します。
例えば、Aが「3が9個」と宣言し、Bがチャレンジした場合、実際の個数が9個ならA以外が1個ずつ、7個ならAが2個、12個ならBが3個を場に出します。
7. 手持ちのサイコロが無くなったプレイヤーは脱落し、最後の1人が勝者となります。

受賞歴と関連作品

ブラフは1993年にドイツ年間ゲーム大賞を受賞し、その高いゲーム性と人気を証明しました。また、同年のドイツゲーム大賞でも4位を獲得しています。

ブラフは世界中で親しまれており、スペイン語圏では「Dudo（私は疑う）」、その他にもCacho、Pico、Perudo、Cachito、Dadinhoなど、様々な名称で呼ばれています。

文化的影響

映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト|パイレーツ・オブ・カリビアン_デッドマンズ・チェスト」やビデオゲーム「レッド・デッド・リデンプション」など、様々な作品でライアーズダイスが登場し、その人気の高さがうかがえます。

ブラフは、単なるダイスゲームではなく、心理戦と駆け引きの絶妙なバランスが魅力的なゲームです。確率論の知識も役立つ場面があり、戦略的な思考と大胆な決断が勝利への鍵となるでしょう。ぜひ、友達や家族とプレイして、その魅力を体験してみてください。

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