ブリング・オン・ザ・ナイト

スティングのライブアルバム『ブリング・オン・ザ・ナイト』は、1985年に行われた複数のライブ音源から選りすぐられたトラックで構成され、1986年にリリースされました。このアルバムは、スティングが初めてソロアーティストとして発表したアルバム『ブルー・タートルの夢』からの楽曲を中心に、彼がかつて在籍していた伝説的バンド、ポリス時代のヒット曲、そしてシングルカットのB面曲や、通常ではなかなか聴くことのできない珍しい楽曲も収録している点が特徴です。

レコーディングのために行われたライブツアーには、サクソフォーン奏者として名を馳せるブランフォード・マルサリスをはじめ、卓越した技術を持つ一流のジャズミュージシャンたちが集結しました。彼らの参加によって、スティングの楽曲に新たな解釈と洗練されたアレンジが加わり、ライブパフォーマンスならではの熱気と臨場感が凝縮された作品となっています。

また、このライブツアーの模様やリハーサルの様子、さらにスティングのプライベートな一面を捉えたドキュメンタリー映像が、1985年に制作され、アルバムと同名の『ブリング・オン・ザ・ナイト』としてリリースされています。音楽ファンだけでなく、スティングの人間性に触れたいと願う人々にとっても貴重な作品と言えるでしょう。

アルバムの収録曲は以下の通りです。

ブリング・オン・ザ・ナイト/ホエン・ザ・ワールド・イズ・ランニング・ダウン
コンシダー・ミー・ゴーン
ロー・ライフ
黒い傷あと
世界は悲しすぎる
ブルー・タートルの夢/破壊者
ワン・ワールド/ラヴ・イズ・ザ・セブンス・ウェイヴ
バーボン・ストリートの月
アイ・バーン・フォー・ユー
アナザー・デイ
チルドレンズ・クルセイド
ダウン・ソー・ロング
サハラ砂漠でお茶を

アルバムに参加したミュージシャンは以下の通りです。

ダリル・ジョーンズ (ベース)
オマー・ハキム (ドラムス)
ケニー・カークランド (キーボード)
ブランフォード・マルサリス (サクソフォーン)
ドレット・マクドナルド (バックコーラス)
* ジャニス・ペンダーヴィス (バックコーラス)

『ブリング・オン・ザ・ナイト』は、スティングの音楽的な冒険心と、ジャズミュージシャンたちとの化学反応が存分に楽しめる作品であり、彼のキャリアを語る上で欠かせない重要なアルバムの一つと言えるでしょう。

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