ブルークローバー

ブルークローバー（Parochetus communis）は、マメ科に属する常緑多年草であり、近年、その美しい花と育てやすさから、花壇や鉢植え用として広く栽培されるようになりました。この植物は、「ブルークローバー」という名前で親しまれていますが、これは種苗会社がつけた和製英語であり、正しい英名はShamrock peaです。

学名の由来

属名であるParochetusは、para（近い）とochetus（小川、せせらぎ）という2つの言葉が組み合わさってできたもので、この植物が比較的湿った土壌を好む性質を表しています。種名のcommunisは「一般的な」という意味を持ちます。

パロケツス属について

ブルークローバーは、チベットからヒマラヤにかけての地域と、東アフリカの高山帯に分布しています。パロケツス属は、通常、単型の属として扱われることが多いですが、アジア産とアフリカ産のものをそれぞれ別種としたり、さらに細かく5〜6種に分類する研究者もいます。

性状

ブルークローバーは、耐寒性または半耐寒性の常緑多年草であり、草丈は10cm程度まで成長します。茎は地面を這うように広がり、葉はクローバーに似た3つの小葉から成り、細かい鋸歯があります。開花期は通常、冬から初夏にかけてで、直径1〜2cmほどの花を単生させます。花はエンドウ豆などに似た蝶形花で、鮮やかな濃い青紫色をしています。

栽培のポイント

ブルークローバーは、寒さには比較的強いですが、高温多湿には弱い性質を持っています。一般的には、鉢植えやハンギングバスケットなどに植えて観賞されますが、夏に涼しい地域では、花壇に植えることも可能です。日当たりの良い場所で、やや湿った土壌を好むため、水やりに注意し、土を乾燥させないように管理することが大切です。株分けによって繁殖させる場合は、秋の彼岸を過ぎた頃に行うのが適しています。

ブルークローバーはその美しい青色の花と育てやすさから、多くの人に愛される植物です。適切な環境で管理することで、長くその美しさを楽しむことができます。

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