ブロバルイの戦い:キーウ攻勢における激戦
ブロバルイの戦いは、
2022年ロシアの
ウクライナ侵攻における
キーウ攻勢の中で、
ウクライナの首都
キーウの東に位置する都市ブロバルイとその周辺地域を舞台に展開された戦闘です。この戦いは、
2022年3月9日に始まり、
キーウ州の奪還へと繋がる重要な戦いとなりました。
戦闘の経過
3月:ロシア軍の進撃とウクライナ軍の反撃
3月9日: ロシア軍の装甲車部隊がブロバルイに接近した際、
ウクライナ軍による奇襲攻撃を受けました。この攻撃により、
ロシア軍は多大な人員と装備の損害を被り、撤退を余儀なくされました。
ウクライナ側はこの戦闘で
ロシア軍の司令官アンドレイ・ザハロフが死亡したと発表しました。
3月12日: ロシア軍がブロバルイにあった
ウクライナ軍の通信・諜報の中枢施設を破壊したと報じられました。しかし、ブロバルイ市長のイーホル・サポジコは、「我々は彼らを待ち構えている」と述べ、徹底抗戦の姿勢を示しました。
3月29日: ロシア軍はブロバルイ地区への砲撃を開始し、倉庫が炎上、付近の村落に甚大な被害が発生しました。この砲撃は、
ロシア軍が依然としてこの地域への圧力を維持しようとしていたことを示唆しています。
3月30日: 市長は
ウクライナ軍が反撃を開始し、
ロシア軍を押し戻しつつあると発表しました。
ウクライナ軍はプロスケ、スヴェティルヌイ、フレベルキの村を奪還し、ノヴァ・バサンでは戦闘が継続している状況でした。
ウクライナ軍の反撃は、戦局の転換点となりつつありました。
4月:ウクライナ軍によるキーウ州奪還
4月1日: ウクライナ軍は、ルドニャ、シェフチェンコヴェ、ボブリク、スタラ・バサン、ノヴァ・バサン、マキイフカ、ポフレビ、バザニウカ、ヴォロディミリウカ、シュニャキウカ、サルネ、ソフィイウカ、ハブリリウカの村を奪還したと発表しました。市長は、
ロシア軍がブロバルイ地区から「ほぼ離れた」と述べ、この地域における
ロシア軍の敗北を強調しました。
4月2日: ロシア軍が
キーウ周辺から撤退したことを受け、
ウクライナ国防省はブロバルイを含む
キーウ州全域を
ロシア軍から奪還したと宣言しました。ブロバルイの戦いは、
キーウ攻勢における
ウクライナ軍の勝利を象徴する戦いとなりました。
ブロバルイの戦いは、
ロシア軍による
キーウへの侵攻を食い止め、その後の
ウクライナ軍の反撃を促す上で重要な役割を果たしました。
ウクライナ軍の勇敢な抵抗と、市民の不屈の精神が勝利に貢献したと言えるでしょう。