ブートスプラッシュ

ブートスプラッシュは、オペレーティングシステムが起動する際に表示されるグラフィカルな画面のことです。ブート処理中に現れ、システムの状態をユーザーに視覚的に伝える役割を担います。時には、コンソール画面でテキストメッセージがスクロール表示される形式や、グラフィック表示とテキスト表示が組み合わされた形式で表示されることもあります。

ブートスプラッシュの目的

ブートスプラッシュは、単にOSの起動画面を美しく見せるだけでなく、システムの状態をより分かりやすく伝えるという目的があります。スプラッシュスクリーンが製品の販促やブランドイメージの向上を主な目的とするのに対し、ブートスプラッシュはユーザーエクスペリエンスの向上に焦点を当てています。具体的には、色付きのメッセージを表示したり、進行状況を示すことで、システムが正常に起動しているかをユーザーが把握できるようにします。

ブートスプラッシュの表示形式

ブートスプラッシュは、表示形式にいくつかのパターンがあります。

コンソール表示: コンソール画面にテキストメッセージがスクロール表示される形式です。従来からある形式で、システム起動時の詳細な情報を確認することができます。
グラフィカル表示: 画像やアニメーションなどのグラフィカルな要素を表示する形式です。より視覚的に訴えることができ、ユーザーフレンドリーな印象を与えます。
混合表示: テキストとグラフィックの両方を組み合わせて表示する形式です。システムの進行状況をグラフィックで示しつつ、重要なメッセージをテキストで伝えることができます。

UEFIとブートスプラッシュ

Unified Extensible Firmware Interface (UEFI) では、「Boot Graphic Resources Table (BGRT)」という機能が定義されています。これにより、ファームウェア側からブートスプラッシュに直接画像を書き込むことが可能になりました。この機能によって、よりスムーズで一貫性のあるブート体験を提供できるようになりました。

Windowsのブート画面

Microsoft Windows の各バージョンには、独自のブート画面が用意されており、OS起動時に表示されます。また、サードパーティ製のユーティリティを使うことで、このブート画面をカスタマイズすることも可能です。ユーザーは、画像、テキスト、アニメーションなどを表示させることができます。例えば、Windows Vistaでは、MSConfigを使ってデフォルトのブート画面を「オーロラ」と呼ばれる別の画面に変更することが可能です。ただし、「オーロラ」画面に変更するとアニメーションは表示されなくなります。また、ロード中のファイルに関する情報をスクロール表示することもできます。

関連事項

スプラッシュスクリーン: アプリケーションの起動時に表示される画面。販促やブランドイメージの向上が主な目的です。
Plymouth: ブートスプラッシュを実装するためのソフトウェア。

外部リンク

Plymouth - freedesktop.org

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