プライベートアイズ

プライベートアイズ

『プライベートアイズ』は、野村あきこによる日本の漫画作品。講談社の漫画雑誌『なかよし』にて、1995年12月号から1996年11月号まで連載されました。その後、『るんるん』1997年7月号にて番外編「プライベートファイル」が掲載され、全13話で完結しています。単行本は全3巻が刊行されています。

あらすじ

物語の舞台は、全寮制の女子校・聖園学園。主人公の清宮里花は、入学当初ルームメイトがおらず、一人で寮生活を送っていました。そんな彼女に、8ヶ月後ついにルームメイトができることになります。しかし、現れた転校生・森村時緒は、なんと男の子だったのです。

時緒は、大切な幼馴染である若君を自由にするため、学園内で繰り広げられる理事長派と学園長派の派閥争いを調査するスパイでした。同じく幼馴染のスパイである広瀬碧、浅見響子と共に女装し、学園に潜入していたのです。事情を知った里花は、3人に協力することになります。果たして彼らは、学園の陰謀を暴き、若君を救うことができるのでしょうか。

登場人物

清宮 里花（きよみや さとか）
本作の主人公。聖園学園1年B組に所属する16歳の少女。読者目線で物語が進むように設定されており、ごく普通の女子高生。しかし、事件に巻き込まれたり、保健委員として事件の重要な情報を得るなど、物語に深く関わっていく。温厚で真面目な性格で、お人好しな一面もある。誰にでもときめくミーハーな一面も持ち合わせている。

森村 時緒（もりむら ときお）
聖園学園1年B組に転入してきた、里花のルームメイト。実は若君の依頼で学園を調査するスパイ。女装して学園生活を送っている。本人は女装が完璧だと思っている。アメリカへの留学経験があり英語は得意だが、国語が苦手。そのため、日本語の誤字が多く、里花たちに訂正されることもしばしば。

広瀬 碧（ひろせ みどり）
聖園学園3年A組に所属するスパイ。時緒、浅見とは幼馴染。おしとやかな性格で、学園内でも人気が高い。常にハリセンを携帯しており、ツッコミの武器として使用する。その威力は凄まじく、浅見を一撃で気絶させるほど。

浅見 響子（あさみ きょうこ）
聖園学園3年A組に所属するスパイ。碧とはルームメイト。実は男で、時緒同様女装して学園生活を送っている。聖園学園の寮長を務めており、生徒からの人気も高い。幼い頃から鍵開けが得意で、ヘアピン一つでどんな鍵でも開けてしまう。

若君（わかぎみ）
理事長の後継者。エリートコースを歩むことを拒否している。時緒達に学園の調査を依頼する。

香取（かとり）
聖園学園の教師で、1年B組の担任。英語を担当。理事長派の教師として、里花や時緒たちに協力する。

加納 絢子（かのう あやこ）
聖園学園の教師。理科を担当し、科学部の顧問を務める。学園一の美人教師として知られている。

箱田 利一（はこた としかず）
聖園学園の教師。数学を担当し、数学研究部の顧問を務める。生徒からは「冷血箱田」と呼ばれ、嫌われている。

加納 将士（かのう まさし）
聖園学園の学園長。理事長の座を狙っている。

野添（のぞえ）
聖園学園の教頭。理事長派の代表。学園長の座を狙い、学園長派を追い落とそうと画策する。

新庄 尚久（しんじょう なおひさ）
聖園学園の理事長。若君の祖父。孫を後継者にすることを公言したため、学園内で派閥争いが起こってしまう。

書誌情報

野村あきこ『プライベートアイズ』講談社〈KCなかよし〉全3巻
1996年8月3日発売、ISBN 4-06-178838-8（FILE 01〜05収録）
1997年1月6日発売、ISBN 4-06-178852-3（FILE 06〜10収録）
* 1997年9月3日発売、ISBN 4-06-178871-X（FILE 11・12、前日談のFILE 00収録）

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