ブラグ

ブラグ (Brag)

ブラグとは、トランプを用いたイギリスのカードゲームで、ポーカーに似たルールが特徴です。このゲームは手札が3枚で構成されており、ゲームの進行はポーカーと比べても非常に似通った部分があります。また、ブラグはその起源としてポーカーのルーツの一つと見なされています。

歴史

ブラグの語源は「自慢する」であり、プレイヤーが自分の手札を実際よりも良く見せる行為を指します。このスタイルはポーカーのブラフと密接な関わりがあります。ブラグに似たゲームはヨーロッパで古くから存在しており、例えばポッヘンやプリメーロ、フランスのブルランなどが挙げられます。ブラグは15世紀のゲーム、ポストから進化してきました。ポストは5枚の手札を用いて3つのミニゲームから成るもので、ブラグが現在の形に定まるまでに多くの変遷を経たと考えられています。

ブラグとしての現在のスタイルは19世紀に確立されたもので、手札の強さの種類も増えました。いくつかの専門家は、ポーカーとブラグは共通の先祖を持つが、互いに影響を与え合ったと指摘しています。

ルール

ゲームは不定人数で行われ、通常の52枚のトランプを使用します。カードの強さはAが最も強く、2が最も弱いとされています。ゲームの開始前にプレイヤーは参加費（アンティ）を支払い、ディーラーによって各プレイヤーに3枚のカードが配られます。残りのカードは山札として裏向きに保管されます。

プレイの進行は、ディーラーの左隣から時計回りに行われ、各プレイヤーは自分の手札を見て、賭け金を決めます。賭ける際、降りるか、前のプレイヤーよりも多くのチップを賭ける必要があります。特筆すべき点は、賭け金は逐次加算する形式であり、以前の賭け金は考慮されないことです。これにより、ゲームの戦略には新たな層が加わります。

ベットが続いていく中で、一人だけ残って全員が降りた場合、そのプレイヤーは手を見せずにチップを獲得します。また、2人のプレイヤーだけが残った場合には、手を見せ合い、強い手の方がチップを獲得することになります。手の強さが同じ場合は、倍額を賭けた側が負けます。

カードはプレイ開始前や役が成立した時にシャッフルされますが、前回使ったカードを再使用する場合は、積んでおいたカードの底に入れるだけで良いとされています。

特殊ルール

プレイヤーが手札を見ないまま賭けるというルールも存在し、この場合は通常の賭け金の半額でプレイできます。また、途中から手札を見る方法に変更することも可能です。

役の種類

ブラグには以下の5つの役が存在します。これらの役はポーカーに似ていますが、構成される枚数や発生確率が異なります。以下は強い役から弱い役の順に示しています。

1. プライアル
2. ストレート・フラッシュ
3. フラッシュ
4. ストレート
5. ハイカード

役が同じ場合は、各カードのランクを強さで比較し、最も強いカードから判定します。

変種と類似ゲーム

ブラグには、ローカルルールによってワイルドカードを導入するケースもあります。この場合、素材の強さや数に基づいて勝敗が決まります。また、手札を多く配るスタイルの変種も存在します。

似たゲームであるスリーカード・ポーカーや中国の詐金花もありますが、それぞれルールは異なります。スリーカード・ポーカーは、役の判定がブラグとほぼ同じものの、ストレートがフラッシュより強いという特徴があります。一方、詐金花では特殊な役も含まれた形式で賭ける点が特徴的です。

ブラグは、技術や運を駆使して楽しむことができる魅力的なカードゲームであり、今も多くの人々に親しまれています。

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