プラチナムバレット

プラチナムバレット：輝ける弾丸の軌跡

2014年5月19日生まれの競走馬、プラチナムバレット。その名は「プラチナの弾丸」を意味し、その競走生活はまさに、きらめくプラチナの弾丸のように、華麗なる軌跡と幾多の困難を織りなすドラマでした。

2016年12月、阪神競馬場でのデビュー戦を勝利で飾ると、翌年には重賞初挑戦。毎日杯ではアルアインに屈するものの4着と健闘を見せました。そして迎えた2017年5月、京都新聞杯。中団から直線で鋭く伸び、サトノクロニクルを差し切って、念願の重賞初制覇を成し遂げます。この勝利は、プラチナムバレットの潜在能力の高さを証明するものでした。東京優駿への出走も期待されましたが、レース後の検査で右橈骨遠位端骨折が判明。残念ながらその夢は断たれ、長期休養に入ることになりました。

8ヶ月後の2018年1月、白富士ステークスで復帰を果たしたものの、その後は勝ち星に恵まれません。人気を集めながらも、勝利からは遠ざかり、7月の七夕賞では転倒による競走中止を経験するなど、苦難の連続でした。それでもプラチナムバレットは諦めませんでした。怪我からの回復、そして不運を乗り越え、懸命に走り続けました。

しかし、思うような結果が出せず、6歳シーズンには美浦の岩戸孝樹厩舎に転厩。さらに、障害競走にも挑戦するなど、新たな可能性を探求しました。しかし、中央競馬での勝利は叶わず、2021年5月13日、JRAの競走馬登録を抹消されました。

中央競馬での競走生活に幕を閉じたプラチナムバレットでしたが、その競走馬人生はここで終わらなかったのです。クラブ所有馬の身分を維持したまま、地方競馬へと転身。高知・雑賀正光厩舎に移籍し、新たな挑戦が始まりました。

高知競馬場でのデビューは、中央競馬抹消から約1ヶ月半後の2021年6月20日。移籍後4連勝を含む16戦5勝と、地方競馬でもその能力の高さを発揮しました。そして2022年には佐賀競馬場でも走り続け、9戦4勝という成績を残しました。地方競馬での通算成績は25戦9勝。地方競馬でも数々のレースを走り抜き、多くのファンを魅了しました。

2022年10月13日、地方競馬からも登録を抹消され、プラチナムバレットはついに引退を迎えました。

プラチナムバレットの血統背景も興味深いものです。半姉には、阪神牝馬ステークスを2度制覇するなど重賞4勝を挙げたスマートレイアー（父ディープインパクト）がいます。この血統が、プラチナムバレットの競走能力の土台を築いたと言えるでしょう。

京都新聞杯での勝利、地方競馬での活躍、そして引退。プラチナムバレットの競走生活は、成功と苦難、そして挑戦と諦めない心で彩られた、まさにドラマチックな物語でした。その輝ける走りは、多くの競馬ファンの記憶に深く刻まれていることでしょう。プラチナムバレット、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

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