プラハ包囲戦 (1757年)

プラハ包囲戦 (1757年)

プラハ包囲戦は、七年戦争中の1757年5月に、プロイセン王フリードリヒ2世がオーストリア領プラハに対して行った包囲戦です。この戦いは、プラハの戦いにおけるプロイセン軍の勝利直後に行われました。

包囲に至るまでの経緯

フリードリヒ2世はプラハの戦いで勝利を収めたものの、プロイセン軍の損害も大きく、死者は14,300人に達しました。そのため、プラハへの即時攻撃は困難と判断し、包囲戦を選択しました。

プラハには約4万人のオーストリア軍が立て籠もっており、フリードリヒ2世は兵糧攻めによって降伏を試みました。しかし、オーストリア軍は兵力こそ多かったものの、プラハの戦いで消耗しており、包囲を突破するための積極的な出撃（ソーティ）を行う余裕はありませんでした。

包囲中、フリードリヒ2世は犯罪者クリスティアン・アンドレアス・ケーゼビアをスパイとして4回にわたりプラハ城内に派遣し、城内の状況を探らせました。しかし、ケーゼビアは4回目の派遣後に行方不明となりました。

包囲の解除

包囲が続く中、レオポルト・フォン・ダウン率いるオーストリア軍が突如北上を開始し、プロイセン軍の補給線を脅かす事態となりました。これに対し、フリードリヒ2世は迎撃を余儀なくされ、コリンの戦いが発生しました。しかし、プロイセン軍はコリンの戦いで敗北を喫し、プラハ包囲の継続は不可能となりました。結果として、フリードリヒ2世はボヘミアからの撤退を決断し、プラハ包囲は解かれました。

包囲戦の影響

プラハ包囲戦は、七年戦争におけるプロイセン軍の勢いの頂点を示す出来事でした。しかし、この戦いを境にプロイセン軍の勢いは衰え、その後の戦闘は戦争のほぼ全期間を通してプロイセン領内で行われることとなりました。翌年、プロイセン軍は再びオーストリア領に侵攻し、オルミュッツを包囲しましたが、これも失敗に終わっています。

参考文献

Anderson, Fred. Crucible of War: The Seven Years' War and the Fate of Empire in British North America, 1754–1766. Faber and Faber, 2001.
Simms, Brendan. Three Victories and a Defeat: The Rise and Fall of the First British Empire. Penguin Books (2008).

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