プリオゼルスク

プリオゼルスクの概要

プリオゼルスク（ロシア語: Приозе́рск）は、ロシア連邦のレニングラード州にある小さな町です。2021年のデータによると、この町の人口は約1万8777人です。町はラドガ湖の南西岸に位置し、ヴオクサ川の北の支流の河口に位置しています。また、サンクトペテルブルクとヒートラを結ぶ鉄道の停車駅もあります。1948年までは「キャキサルミ」として知られていました。

歴史的背景

プリオゼルスクは、その歴史において重要な役割を果たしてきました。主なランドマークであるコレラ要塞がこの地域の中心となっており、ここはカレリア地峡におけるカレリア人の重要な拠点でもありました。この地域は、時にはロシアの領域の北西端、また時にはスウェーデンの領域の東端でした。

中世には、この町はロシアでは「コレラ」、カレリア人やフィン人によっては「カキサルミ」として知られていました。1500年に作成されたノヴゴロド公国の納税帳からは、当時183世帯がコレラに居住していたという記録があり、人口は1500人から2000人程度だったと推測されています。スウェーデンは、1578年から17年間、そして1611年から100年間の2回にわたってこの地を支配しました。当時、スウェーデン帝国ではこの要塞を「ケックスホルム」と呼び、地域全体を「ケックスホルム県」としていました。

ロシアがこの地域を確保したのは、大北方戦争によるものでした。この戦争や、1300年、1580年、1634年、および1679年の大火災が相次ぎ、町の住民の人口は大幅に減少しました。1800年に初めて裁判所が設立された時、町の人口はわずか400人にまで落ち込んでいました。

1812年、フィンランド大公国の設立にあたり、皇帝アレクサンドル1世はケックスホルムを古きフィンランドの一部として編入しました。その後、カキサルミはヴィープリ県で最も小さな市となりました。また、1917年にサンクトペテルブルク・ヒートラ鉄道が開通し、1929年には2つの大規模な製材場とパルプ工場が建設されることで、町は発展を遂げました。

しかし、1939年11月30日、ソビエト連邦の侵攻が始まり、これが冬戦争の引き金となりました。1940年3月13日、モスクワ平和条約によってフィンランドはカレリアを失いました。1941年から1944年の継続戦争では、フィンランドがソビエトに併合された地域を再占領し、住民たちは町の再建のために戻ってきましたが、第二次世界大戦の終結後には再び引き揚げざるを得なくなりました。

1948年には、フィンランドからソビエトに併合された他の地域と同様に改名され、カキサルミはプリオゼルスクという名前に変更されました。この新しい名称は、周辺の地名とは歴史的な関連性が薄く、プリオゼルスクではフィンランド系住民に代わってロシア人、ベラルーシ人、ウクライナ人が多く居住するようになりました。

まとめ

プリオゼルスクは、長い歴史を有するロシアの小さな町であり、様々な国の影響を受けてきた場所でもあります。自然豊かな環境と独自の文化を持つこの町は、訪れる価値があります。

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