プリシラ・アーン

プリシラ・アーン（Priscilla Ahn）は、1984年3月9日生まれのアメリカ人シンガーソングライターです。母親が韓国人であり、本名はプリシラ・ナタリー・ハートラント (Priscilla Natalie Hartranft)です。

生い立ちと音楽への目覚め

ジョージア州で生まれ、ペンシルベニア州で育ちました。8歳頃から教会で歌い始め、母親からピアノを、父親の勧めで14歳からギターを習い始め、作曲を始めます。16歳から地元のコーヒーハウスで弾き語りを始め、17歳でシンガーソングライターになることを決意し、19歳でロサンゼルスに移り本格的に音楽活動をスタートさせました。

メジャーデビューと活躍

2008年、ブルーノート・レコードと契約し、アルバム『グッド・デイ』でメジャーデビューを果たします。2009年にはフジロック・フェスティバルに参加し、その歌声で日本のファンを魅了しました。

ジブリ作品との出会い

スタジオジブリアニメの大ファンである彼女は、ジブリ作品に使われた曲ばかりのカバーアルバムを作りたいという思いから、2012年に日本と欧米の名ポップソングのカバーアルバム『ナチュラル・カラーズ』を発表しました。このアルバムには、「風の谷のナウシカ」や「やさしさに包まれたなら」といったジブリ作品のカバーが収録されています。また、2014年にはスタジオジブリ映画『思い出のマーニー』の主題歌「Fine On The Outside」を担当し、その透明感のある歌声が作品の世界観をより一層引き立てました。

日本との縁

2012年10月には、NHK BSプレミアムで放送されたテレビドラマ『そこをなんとか』の主題歌「アイル・ビー・ヒア」を担当。2013年には、マツモトキヨシのCM曲「Storyは街角に／Stop, Look, Lie」を書き下ろしています。2013年12月には、三鷹の森ジブリ美術館に招かれてクリスマス・コンサートを行い、ジブリファンとの交流を深めました。

女優としての挑戦

2015年には、NHK広島放送局が終戦70周年記念として県内ローカルで放送した「被爆70年特集ドラマ・赤レンガ」に主演し、シンガーソングライターの日系米人4世・アニーを演じました。本作が女優デビュー作となり、広島から世界に平和を訴えようとする姿勢に共鳴し、企画段階からプロジェクトに参加しました。

近年の活動

2017年5月には、初のライブ・アルバム『Priscilla Ahn Billboard Live TOKYO』をリリース。2021年には、森山直太朗がテレビ番組で彼女の歌声を絶賛したことをきっかけに、森山が作詞作曲した楽曲「さよならアモル」が2023年4月に配信されました。2023年5月には7年ぶりの来日公演を行い、同年5月24日にはアルバム『A Better Place』をリリースしています。

私生活

2010年5月、俳優のマイケル・ウェストンと結婚しています。

プリシラ・アーンの音楽は、その透明感のある歌声と、心に響くメロディーで、多くの人々に感動を与え続けています。彼女の今後の活躍から目が離せません。

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