プリティー・レックレス

プリティー・レックレス（The Pretty Reckless）

プリティー・レックレスは、アメリカ合衆国ニューヨークで結成されたオルタナティブ・ロックバンドです。女優・モデルとして知られるテイラー・モンセンがボーカルとリーダーを務め、ベン・フィリップス（ギター）、マーク・ダモン（ベース）、ジェイミー・パーキンス（ドラム）というメンバーで構成されています。バンドは初期に商標問題に直面し、「レックレス」から「プリティー・レックレス」へと改名しました。

バンドの軌跡

結成からデビューまで (2008年 - 2010年)

2008年10月、テイラー・モムセンは音楽プロデューサーのケイトー・カンドゥワラとソングライターのベン・フィリップスに出会い、楽曲制作を開始しました。その後、ベンとマーク、ジェイミーが加入し、現在のプリティー・レックレスが結成されました。2009年5月5日、ニューヨークのライブハウスで初のライブを行い、その後もライブ活動を重ねました。同年、ザ・ヴェロニカズの北米ツアーに同行し、初のライブツアーを経験しました。

モムセンは音楽性の違いから初期メンバーと袂を分かち、2010年6月4日に新たなバンドメンバーを迎えました。初期のバンドと比較して、その後のプリティー・レックレスはよりダークなスタイルへと変化しました。2009年、インタースコープ・レコードとの契約を発表し、2010年にアルバムを発表することを明かしました。バンドはMySpaceにデモ曲を公開し、サウンドについて「人々が期待しそうにないもの」であり、暗くて重いを特徴とするが、「より軽い、楽しいもの」だと語りました。影響を受けたアーティストとして、ビートルズ、オアシス、サウンドガーデン、ニルヴァーナ、ジョーン・ジェット、デボラ・ハリーなどを挙げています。

2009年12月30日に楽曲「メイク・ミー・ワナ・ダイ」を無料配信し、2010年5月17日にデビュー・シングルとして発売されました。この曲は映画『Kick-Ass』のサウンドトラックに起用され、注目を集めました。2010年6月22日、アルバムに向けての1枚目のEP『プリティー・レックレス』が発売され、同年8月31日にはデビュー・アルバム『ライト・ミー・アップ』がリリースされました。

ツアー『Going To Hell』から最新シングルまで (2014年 - 2015年)

1stアルバムとLPのMiss nothing ツアーを2011年、2ndアルバムを引っ提げてのGoing To Hell ツアーを2014年に行いました。2014年、インタースコープ・レコードからRazor & Tieに移籍し、自主レーベルGoin' Down inc.を設立しました。同年3月12日には、セカンドアルバム『Going To Hell』をリリース。制作中にハリケーンサンディの被害に遭い、スタジオが水没した経験がアルバムタイトルに影響を与えました。2014年、最新シングル「Messed Up World」が全米ロック・ラジオ・チャートで1位を獲得し、女性ボーカルを擁するロックバンドとしてアメリカ音楽史上2組目の快挙を達成しました。

アルバム『Who You Selling For』のリリース (2016年 - 2020年)

2016年7月7日、サードアルバム『Who You Selling For』から新曲 ｢Take Me Down｣ を公開。シングル「テイク・ミー・ダウン」は米Billboardのメインストリーム・ロック・ソング・チャートで首位を獲得し、デビューから連続で4作のシングルをチャートの1位に送り込んだ初めてのバンドとなりました。

アルバム『Death By Rock And Roll』のリリース (2020年 - 現在)

2020年、FEARLESS RECORDSと契約し、約4年ぶりとなる4作目のアルバム『Death By Rock And Roll』をリリース。アルバムは全米ロック・チャートの1位を獲得し、バンドのキャリア史上5つ目のナンバー1シングルとなりました。また、女性がフロントマンを務めるバンドとして初めて連続でナンバー1シングルを獲得し、USビルボード・チャートの首位に5つのシングルを送り込む快挙を成し遂げました。アルバムには、トム・モレロ、マット・キャメロン、キム・セイルも参加しています。

2021年5月27日 iHeart RadioのRock Artist of The Year Award を受賞。

プリティー・レックレスは、困難を乗り越えながらも、独自の音楽性を追求し、ロックシーンで確固たる地位を築き上げています。

もう一度検索