プリテンダー (トランスフォーマー)

プリテンダー（Pretenders）

プリテンダーは、人気ロボットシリーズ『トランスフォーマー』に登場するキャラクターで、特異な変形の特徴を持っています。 series内でのプリテンダーは、通常のトランスフォーマーキャラクターと異なり、人型、動物型、または乗り物型の外殻（日本では「プリテンダースーツ」、アメリカでは「アウターシェル」と称される）を装着することができるという独自のギミックが特徴です。このコンセプトは、ハズブロが「人間からロボットへ変形させたい」と望んだことに応える形で、タカラ（現在のタカラトミー）が導入したものです。

プリテンダーの概念

プリテンダーは、いわばトランスフォーマーの変身能力を拡張する新しいアプローチとして登場しました。日本では、『トランスフォーマー 超神マスターフォース』において彼らは人間（または魔人）への変身能力を持つキャラクターとして描かれています。プリテンダーはまず人間の姿に変身し、その後、プリテンダースーツを装着してスーツモードに移行し、更にはロボットモードへと変形するプロセスを持っています。

一方、アメリカ版ではマーベルコミックと連携し、トランスフォーマーは外殻を装着しつつも独立して活動する設定が盛り込まれていました。アメリカでは1988年から1989年にかけて主力商品として位置づけられ、後のアクションマスターやマイクロトランスフォーマーといったシリーズに影響を与えました。

日本とアメリカでの受け入れ方

日本ではプリテンダーはあまり人気が出ず、『超神マスターフォース』の放送が始まってからしばらくして商品販売が終了してしまいました。とはいえ、翌年度の『V』では、プリテンダーの名は使われていなかったものの、アメリカで販売されたプリテンダーの仕様変更品がリリースされました。一方、アメリカでは、アクションフィギュアシリーズ『アクションマスター』が展開され、異なる方向性が打ち出されていきました。日本では、合体ロボットが重視される流れに変化していきました。

プリテンダーの多様性

プリテンダーには様々な種類があり、代表的なものとして「ランダー」、「ダイバー」、「フェニックス」、そして「メタルホーク」などが存在します。また、日本版オリジナルキャラクターの「ブラジオン」や「グラウンドブレーカー」も含まれ、このバリエーションの豊富さがファンの興味を引く要素となっています。プリテンダーにはビークル型のアウタービークルがあり、その中にトランスフォーマーを搭乗させることも可能です。このため、特に「プリテンダービークル」の概念が生まれました。

さらに、プリテンダーは「メガプリテンダー」や「ウルトラプリテンダー」と呼ばれるタイプも存在し、これらはビークルへ変形可能なアウターシェルを持つキャラクターです。「メガプリテンダー」では、アウターシェルと本体の合体ができ、「ウルトラプリテンダー」に至っては、アウターシェルを収納するためのビークルまで搭載しています。

補足情報

プリテンダーは特異なデザインと変形メカニズムから成り立っていますが、当時のカタログではロボットを取り出した後のアウターシェルを小物入れとして使用することが推奨されていました。また、アウターシェルは太めの体型のため、「スモウトロン」と名付けられることもありました。

このように、プリテンダーはシリーズの中でユニークな位置を占め、特異な変形ギミックとキャラクターの多様性が魅力的な要素となっています。

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