プルシリーズ

プルシリーズの概要

プルシリーズは、『ガンダムシリーズ』の宇宙世紀作品に登場するキャラクター群であり、ネオ・ジオン軍の一環としてクローン技術によって生成されたニュータイプ（NT）パイロットです。初めて登場したのは1986年の『機動戦士ガンダムΖΖ』で、劇中で重要な役割を果たしました。

設計と命名の背景

プルシリーズのキャラクターデザインは、北爪宏幸によって手がけられました。特に、エルピー・プルは「可愛い妖精の一族」を意味する「エル・ピープル」から名付けられ、監督の富野由悠季によるものです。この名前は当初拒否されたものの、最終的には彼の好みによって採用されました。また、プルの他にも、マリーダ・クルスやノン、リン、レイといったキャラクターが登場します。

プルシリーズの特徴

プルシリーズは、ネオ・ジオンによって生成された少女兵士であり、その肉体は遺伝子工学によって強化されています。彼女たちは見た目は普通の少女でありながら、兵器の操縦に特化した身体能力を身につけています。しかし、その存在は倫理的な問題を呼び起こし、実際には「命令を実行するだけの人形」とも評されています。

誕生の背景

彼女たちの誕生は、一年戦争の末期にさかのぼります。ジオン公国はNT対応の兵器を開発したものの、操縦できるNTの数が不足していたため、新たなアプローチとしてクローン技術が用いられました。士官グレミー・トトの指導のもと、彼女たちは遺伝子操作を受け、強化人間としての素質を持った存在として生まれました。

主なキャラクター

エルピー・プル

エルピー・プルは、アニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する最年少のNT少女です。彼女は情緒不安定な面を持ちながらも、ジュドー・アーシタに惹かれて行動を共にするようになります。プルは彼の助けを受けたことで、意識操作から解放され、物語の進行に大きく寄与します。

プルツー

プルツーはプルの同等体であり、より高いNT能力を持つ存在です。サイコガンダムMk-IIなどの高性能機体を扱い、その戦闘での役割が物語の重要な部分を形成しました。彼女は最終的に、ジュドーとの関係を通じて自らの真意に気づき、苦悩を経て自立的な選択をすることとなります。

マリーダ・クルス

マリーダは小説およびアニメ『機動戦士ガンダムUC』に登場する12体目のクローンです。彼女は強化人間として、ガランシェールに搭載されているクシャトリヤのパイロットを務め、物語の激動を見つめる一人です。

能力と限界

プルシリーズは優れたNTパイロットとしての能力を発揮する一方で、精神的には「マスター」との共依存関係が強く、指示がなければ精神的な安定を欠く傾向を持っていました。このような背景により、物語の中で彼女たちがどのように変わっていくか、その苦悩が描かれています。

まとめ

プルシリーズは、ガンダムの世界における新たなパイロットの形を示すものとして、キャラクターたちの個性や背景が緻密に描かれています。彼女たちの存在は、物語の進行に深く関わり、視聴者に様々な感情を呼び起こす重要な要素となっています。

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