プレイボーイ・カーティ

プレイボーイ・カーティ（Playboi Carti）

ジョージア州アトランタ出身のラッパー、プレイボーイ・カーティ（本名：Jordan Terrell Carter）は、その独特な音楽性とファッションセンスで、現代の音楽シーンにおいて独自の地位を確立しています。彼の音楽は、従来のラップの概念にとらわれず、実験的で革新的なアプローチが特徴です。

生い立ちとキャリアの初期

1996年9月13日に生まれたカーティは、当初NBA選手を目指していましたが、コーチとの不和からバスケットボールの道を断念。その後、音楽に情熱を注ぎ、Sir Cartierという名前でラップを始めました。2013年にプレイボーイ・カーティに改名し、ニューヨークへ拠点を移すと、ASAP Mobとの出会いを経て、音楽キャリアを本格化させます。

2015年には、「Broke Boi」や「Fetti」といった楽曲が注目を集め、2016年にはA$AP MobのレーベルAWGEおよびInterscope Recordsと契約。2017年には、初のミックステープ『Playboi Carti』をリリースし、収録曲「Magnolia」と「Woke Up Like This」が大きな成功を収めました。

デビューアルバム『Die Lit』と音楽性の進化

2018年、カーティはデビューアルバム『Die Lit』をリリース。全米3位を記録し、彼の人気を不動のものとしました。このアルバムでは、リル・ウージー・ヴァートをフィーチャーした「Shoota」がヒット。その後、2020年には2作目のアルバム『Whole Lotta Red』をリリースし、音楽性の幅を広げています。

カーティのラップスタイルは、「マンブル・ラップ」と称される独特のもので、歌詞よりもフロウや雰囲気を重視しています。また、「ベイビー・ボイス」という高音程で不明瞭な発音のフロウも特徴的で、他のアーティストの楽曲にも積極的に取り入れられています。

ファッションと影響

プレイボーイ・カーティのファッションセンスは、彼のパブリックイメージを形成する上で重要な要素となっています。彼は、ラフ・シモンズやバルマンなどのハイブランドを愛用し、数々のファッションショーや広告キャンペーンにモデルとして参加しています。GQ誌からは「ユーススタイルのリーダー」と評され、A$AP Mobのファッションセンス、Lil Uzi Vertのパンクロック的なアティテュード、Lil Yachtyの遊び心のあるスタイルを融合した独自のスタイルを確立しています。

人物像

私生活では、モデルのBlac Chynaやラッパーのイギー・アゼリアとの交際が知られています。イギー・アゼリアとの間には息子Onyx Carterが誕生しています。

事件と健康問題

過去には、ドメスティックバイオレンスや薬物、銃の容疑で逮捕されたことがありますが、後に容疑が晴れています。また、喘息を患っていることを公表しており、吸入器による治療を受けています。

ディスコグラフィー

Playboi Carti (2017年)
Die Lit (2018年)
Whole Lotta Red (2020年)
Music（I Am Music） (2025年)

プレイボーイ・カーティは、その音楽性、ファッションセンス、そして破天荒なキャラクターで、今後も音楽シーンに大きな影響を与え続けるでしょう。

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