プロダクションエンジニア試験

プロダクションエンジニア試験について

概要

プロダクションエンジニア試験は、情報処理技術者試験の一部として、ソフトウェア設計および制作に関する能力を評価するものでした。この試験は、特に外部設計や内部設計、ソフトウェアテスト、保守に関する技術力を測定することを目的としていました。

沿革

1995年春に初めて実施されたこの試験は、年に一度行われる形式でした。しかし、2000年春を最後にこの試験は廃止となり、その範囲の一部はアプリケーションエンジニア試験に統合されました。また、第一種情報処理技術者試験は、ソフトウェア開発技術者試験と名称が変更され、本試験で問われていた内容の一部を含むようになりました。

試験形式

プロダクションエンジニア試験は、午前と午後の2部構成で行われました。午前は150分間の選択式試験で、80問に全て解答する形式でした。午後は、さらに細分化され、午後Iでは90分間で記述式の問題が出題され、受験者は4題の中から3題を選択して解答しました。午後IIでは120分間で論述式の問題が3題出され、こちらでは2題を選んで解答する形でした。

主な出題範囲

本試験で問われる内容は、主に外部設計、内部設計、ソフトウェアテスト、ならびに保守に関する知識が中心でした。受験者は、システム開発における各工程で必要となる技術や理論を理解し、評価されることになります。

想定される職業および役割

この試験を受けることにより、受験者はシステムエンジニアとしての役割を果たすことが期待されていました。具体的には、外部仕様や保守要求仕様の設定を支援し、内部設計やその変更からテスト移行に至るまで、技術的な指導的立場を求められました。一般的には、プログラマーに対する指導的役割を担うことを目的としています。

合格者の特典

合格者は、さまざまな特典を享受できました。これには、弁理士試験における科目免除や、国の自衛隊における任用資格が含まれます。また、特別捜査官のコンピュータ犯罪捜査官としての任用資格も含まれ、この試験の合格は公務員採用試験においても役立つ状況がありました。

統計資料

プロダクションエンジニア試験の受験者数は、累計で51,769人、合格者数は4,321人であり、合格率は8.3%でした。これらの数値は、関連する他の試験、例えば第一種情報処理技術者試験やソフトウェア開発技術者試験とは別に集計されているため、各試験の重要性を示しています。

結論

プロダクションエンジニア試験は、情報処理技術者としての重要な資質を評価するための試験であり、将来的にもIT分野において役立つスキルの証明となるものでした。現在は廃止されましたが、その影響は今も多くの分野で色濃く残っています。

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